廃棄物の問題についての現況
- 国連人間居住センターによれば、大都市の全廃棄物発生量のわずか25〜55%しか、
市当局によって回収されていない。
- 国連開発計画(UNDP)の推定によれば、毎年5百万人以上が不十分な廃棄
物処理に関連する病気で死亡している。
- 1992年の地球サミットに先立ち国連に報告書を提出した国々のうち、少なく
とも60%が廃棄物処理を最大の環境問題としている。
- 世界中の都市廃棄物の半分以上は先進国が発生している。米国を例にと
ると、環境保護庁の推計によれば、米国人1人あたり平均 0.75トン以上のごみを
毎年発生している。
- 世界中の有毒・有害廃棄物(年間発生量およそ325〜375百万トン)の90
%以上は先進工業国が--大部分は化学・石油化学工業から--発生してい
る。
- 有害廃棄物処理に関する規制は、先進国の多くが1970年代にようやく導入したにすぎず、規制前の膨大な遺物が残されている。北アメリカの地下帯水層の2%近くが
そのような廃棄物で汚染されている可能性がある。ドイツででは35,000、
デンマークでは3,200、オランダでは4,000もの問題サイトがある。
- ワールドウォッチ研究所によれば、商業用原子力発電所で発生した使用済核燃料の
現在までの累積量は8万トン以上、その他の放射性廃棄物の量は何十万トンにも達する。
- 使用ずみ核燃料が崩壊して無害となるには何十万年も要し、それまでは
非常に危険なため、人間が接触する可能性のある場所から遠く離れたところで
保管しなければならない。
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