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3.他県の事例

滋賀県立琵琶湖博物館

交流・サービス活動のイラスト

 琵琶湖博物館は、湖と人との関係を過去にさかのぼり研究・調査し、資料を収集・整理し、その成果をもとに県民とともに考え今後のあり方を探るための組織として、1996年に設置されました。

(1)琵琶湖博物館の交流・サービス活動
 琵琶湖博物館はただ単にものの展示を行う場ではなく、地域の人々が集まり、お互いに情報交換する場です。また博物館展示や日常活動を通じて情報を発信し、博物館利用者からの情報を受け取り、情報を通じて人のネットワークをつくる場といえます。
 そのため博物館では、観察会やセミナーなどの日常の交流事業のほか、出版、ボランティアとしての活動、同好会あるいは個人の研究のための資料利用、その他博物館という場を利用した活動の受け皿として、どのような利用形態も受け入れることができることを目標にした活動を実施しています。

(1)博物館入門セミナー
 博物館の展示から活動まで幅広く知りたいという方のための連続講座を開催しています。
(2)フィールドレポーター制度
 滋賀県下の日常的な自然、気象、生活の情報などを定期的に博物館に報告してもらう方をフィールドレポーターとして募集し、そこから得られた情報を展示に活かしていきます。博物館からはニュースレターを送付したり、研修会や見学会を開くことにより、参加者が身近な地域の自然や環境に関心を持ち、興味を広げていけるような活動の場を提供することをめざしています。
(3)フィールド観察会
 県内各地の野外に出て、自然観察・体験学習をしながら、参加者が地域の人々のくらしを見つめ直すきっかけづくりをします。
(4)ミュージアム観察会・博物館探検
 博物館のまわりの自然を観察したり、博物館の舞台裏を案内し、また、館内の実習室で実験・実習を行うことで、自然と生き物、あるいは博物館そのものにもっと関心をもってもらいます。
(5)博物館講座・専門講座
 自然や文化に関する特定の分野について、さらに深く広く知りたいという方のための専門的な連続講座。入門セミナーのアドバンス編としても位置づけられています。
(6)田んぼ体験教室
 博物館の敷地内にある田んぼを使用して、年間を通じて米作りを行い、自然と稲作が生み出す文化について考えるための体験講座を開講します。
(7)質問コーナー
 学芸員が当日の来館者を対象に、図書室にておこなう疑問・質問に答える窓口。学芸員の顔が見える博物館を目指しています。
(8)フロアトーク・ガーデントーク
 学芸員が当日の来館者に対して、展示室や屋外展示でおこなう短時間のガイダンス。原則として、土・日曜日、祝日をのぞくウィークデーの午後2時から実施しています。
(9)夏休み相談室
 子どもたちの自然や地域に対する自主的な探求心を支援するため、研究テーマ選びから集めた標本の同定まで相談に応じます。学芸員をはじめ、県内で活動している各分野の専門家が相談に対応します。
(10)交流出版物の発行
 博物館だより「うみんど」および子ども用の「うみっこ」、催し物の案内「たいけん・はっけん」、教師用ガイド「琵琶湖博物館利用の手引き」を発行しています。
(11)ボランティア制度の検討
 博物館利用者が自主的・主体的に博物館活動に積極的に参加し、それにより、博物館も利用者も発展するような、ボランティア制度づくりの検討を実施しています。
(12)びわ湖・ミュージアムスクールモデル事業
 博物館のテーマである「湖と人間」を学校の環境学習に位置づけて、展示見学だけでなく体験的活動を組み込んだ学習プログラムを学校に提供することをめざしています。
(13)教職員等研修会
 博物館の設置意図や展示概要、専門分野の解説のみならず、教育機関がどのように博物館を利用できるかについても解説を実施しています。
(14)遠足/校外学習/修学旅行等の受け入れ
 学校団体受け入れの事務手続きだけでなく、効果的に博物館を利用してもらうためのアドバイスやさまざまな学習プログラムの開発も行っています。
(15)「体験学習の日」の活動
 毎月第2、第4土曜日の「体験学習の日」に、来館した小中学生を対象とした体験学習会で、実習室を中心に行います。


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