前へ戻る 次へ進む TOPページへ

(7)持続可能性のための教育へ (テサロニキ宣言)(1997年)
 1997年12月、ギリシャのテサロニキにおいて「環境と社会に関する国際会議(持続可能性のための教育とパブリック・アウェアネス)」が開催されました。会議はUNESCOとギリシャ政府により主催され、世界82カ国から1200人もの専門家が集り、次のような報告がなされました。

「持続可能性のための教育は、持続可能な未来を達成するための手段として考えられ、人口、貧困、環境劣化、民主主義、人権と平和、開発と相互依存などの概念に関係して、統合するようなものとして捉えられた」
「持続可能性のための教育という広い概念発展においては、環境教育の経験から多くのことを学ぶことができると認識された」

 また、テサロニキ宣言の中では、ベオグラード憲章トビリシ宣言は、環境教育の行動計画としては今でも有効であるが、各国で十分な検討がなされていないことも指摘されています。
 そして、テサロニキ宣言では、環境教育は「環境と持続可能性のための教育」であると次のように宣言しています。

テサロニキ宣言11
「環境教育は今日までトビリシ環境教育政府間会議の勧告の枠内で発展し、進化して、アジェンダ21や他の主要な国連会議で議論されるようなグローバルな問題を幅広く取り上げてきており、持続可能性のための教育としても扱われ続けてきた。このことから環境教育を『環境と持続可能性のための教育』と表現してもかまわないといえる」

 以上が1972年のストックホルム会議から1997年のテサロニキ会議までのおよそ四半世紀にわたる環境教育の流れです。環境教育はこの25年の間、環境破壊への直接的な解決手段の一つから、持続可能な未来を達成するための手段である「環境と持続可能性のための教育」として成長してきたといえるでしょう。


前へ戻る 次へ進む TOPページへ