(4)トビリシ政府間会議宣言(1977年トビリシ会議)
ベオグラード会議の成果を受けて、1977年10月、ロシアのトビリシで、歴史上唯一の「環境教育政府間会議」(通称:トビリシ会議)が開かれました。
トビリシ会議以降、1992年の地球サミットにいたるまで、環境教育に関する国際的取組みは、トビリシ宣言と勧告を基調としています。
トビリシ会議では2つの環境教育の基本目的が明確にされました。
個人、地域社会が環境問題に対して直接的に働きかける。そのための知識、価値観、制度、技能を獲得する。
環境問題の解決のために、環境の保護を保証する世界、いわば世界平和の確立を目指す。
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そして、この目的を達成するための環境教育の進め方として、次のようなアプローチが重要であると考えられています。
1.地域的アプローチ
自らの生活様式を持続可能なものとするとともに、生活の場である地域を、自然と人間が共生可能な循環型社会につくりかえる。
生物の多様性を保全する。
幼児と健常者、外国人と日本人などが共生できる地域をつくる。
2.地球的アプローチ
地球環境の保護に向けた共同行動のためには、国際理解や世界平和の達成が不可欠であり、国際理解教育や平和教育といった地球的視野に立つ活動が必要である。
特に、世代内平等を実現していくための南北問題の解決と、そのための開発教育の実践は最も重要な課題である。