指標生物 川でくらす小さな生きもの(P19)

水質
階級
指  標  生  物  と  特  徴
T




No.1 ウズムシ類
・体長は10〜20mm。褐色、暗灰色、黒色。体はひらたく軟らかで、切れやすい。体節がない。
・一般にプラナリアとよばれ、小川の浅い流れの石の上を流れるようにはう。
No.5 ナガレトビケラ類
・大きくなる種類は、40mmぐらいになる。体は細長いイモムシ状、あしは3対、腹の色はうすく、やや緑色がかる。頭と前胸が固く、もようのある種類も多い。
・肉食の種類が多く、上流の水温の低い、水のきれいな渓流などに種類が多い。
・幼虫は、網や巣をつくらないが、さなぎになるとき、砂つぶの巣をつくり、その中にまゆをつくる。トビケラ類とまちがえやすい。
No.2 サワガニ
・甲らの幅は20〜40mm。甲らの色は赤褐色から淡褐色、青色を帯びるものもある。
No.3 ブユ類
・大きさは5mm内外で暗黒色。腹部下方がふくらんでいる。
・腹部末端の吸盤様のフックで流れの速い所の石の表面や草についている。
No.4 カワゲラ類
・体長は数mmから30mm。尾は2本で、尾の長さは体長の約半分。胸の下面や腹の末端にふさ状のえらがある。あしの爪は2本。
・渓流の砂れきの間や、流れがゆるやかで落葉などのつもるところを好んで生息する。
No.5 ヤマトビケラ類
・大きくなっても10mmぐらい、体は太くイモムシ状、あしは3対、色は褐色。
・頭と前胸が固く、腹にえらはない(肛門にはある)。
・砂つぶでドーム形の巣をつくる。巣の下面には、頭と尾部を出す穴がある。
No.6 ヒラタカゲロウ類
・体長は5〜10mm。体やあしはへん平で、腹の両側に葉状の大きなえらがある。あしの爪は1本、尾は長く2本。
・早瀬の石面に体を密着させて生活する。
No.7 ヘビトンボ類
・体長は70mmぐらいになる。大きな強いアゴをもち、腹部の各体節に1対の長い糸状の突起がある。
・肉食性のほかの水生昆虫をえさにする。
T





U





た水
No.8 5以外のトビケラ類
・大きなものは体長70mmくらいで、一般に10mmくらいのものが多い。
・体はイモムシ状、3対のあしがある。長い尾はない。
・網を張るものや、石の間に筒となった巣をつくるものがいる。網を張るものとして、ヒゲナガカワトビケラとシマトビケラの仲間が多い。
No.9 6、11以外のカゲロウ類
・体長は5〜20mm。えらは葉状、ふさ状、棒状、あしの爪は1本。尾はたいてい3本。
・平瀬やゆるやかな流れの砂れき面や凹み、よどみのごみや水草、砂のなかなどに生息する。
U






No.10 ヒラタドロムシ
・体長は5〜10mm。
・体は平たく楕円形。色は黄色ないし褐色。あしは3対あるが、背面からは見えない。
・流水中の石面に密着して生活する。
・付着藻類の多い石のまわりにいる。
V




No.11 サホコカゲロウ
・体長は5〜7mm。あしは細長く、爪は1本。複眼は頭部の側方につく。小型のカゲロウで淡黄褐色。
・尾は3本で体長の約1/3、その中央と末端には黒い帯斑がある。特に中央の帯斑は明りょうである。
・瀬の砂れき面に生息する。体は、流線形で、急流に適応し、水流にさからってすばやく泳ぐ。
No.12 ヒル類
・体長は30〜40mm。はげしく伸び縮みする。体節がある。
・体は平たく、背面からみると円柱形、長卵形、腹面での前後端に吸盤がある。前の吸盤は見にくい。
・水中に沈んでいる石などの裏側に生息する。
No.13 ミズムシ
・体長は大きくなって10mmぐらい。ダンゴムシに似た体型で背腹は平たい。あしの数は5対以上で、ゆつくりはう。体は汚れたような赤褐色。
V





W






No.14 サカマキガイ
・殻高は5〜10mm。
・殻口は、殻高の半分以上で、殻頂を上にしてよこからみると、殻口は左に開く、卵形。淡黄褐色ないし黒褐色で、光沢が強い。
W






No.15 セスジユスリカ
・中型のユスリカで、大きさは10mmぐらい。赤色。擬足があるが、あしはない。
・腹部末端に近い節に2対のえらがある。
・流れのあるところに泥などで、チューブ状の巣をつくって生息している。
No.16 イトミミズ類
・大きさは、最大40mmくらい。赤色の糸状で、ちぎれやすい。頭部ははっきりしない。
・頭部を泥の中に入れ、尾部を水中に出して、ゆすり、水の流水をつくる。溶存酸素が少なくても生存できる。



公害の種類別苦情件数の推移 公害の発生源別苦情件数の推移
種類\年度 6 7 8 9 10 10年度
構成比
(%)




大 気 汚 染 70 68 75 91 136 43.2
水 質 汚 濁 72 67 92 74 50 15.9
土 壌 汚 染 0 1 0 0 1 0.3
騒    音 75 60 42 44 32 10.2
振    動 10 12 17 4 2 0.6
地 盤 沈 下 0 0 0 0 0 0.0
悪    臭 56 58 57 46 34 10.8
小    計 283 266 283 259 255 81.0
典 型 7 公 害 以 外 154 108 80 84 60 19.0
合          計 437 374 363 343 315 100.0
対 前 年 度 増 減 数 -79 -63 -11 -20 -28
対前年度増減数率(%) -15.3 -14.4 -2.9 -5.5 -8.2
年度\種類 6 7 8 9 10 10年度
構成比
(%)
農林漁業 27 14 30 13 14 4.4
建設業 48 37 30 43 38 12.1
製造業 98 100 94 90 101 32.1
運輸・通信業 5 10 5 10 7 2.2
卸売・小売・飲食店 24 25 24 24 16 5.1
サービス業 50 47 44 36 27 8.6
家庭生活 26 21 24 24 19 6.0
その他 122 88 81 87 69 21.9
不明 37 32 31 16 24 7.6
合計 437 374 363 343 315 100.0



種類別苦情件数の推移 発生源別苦情件数の推移



市町村別公害苦情件数(10年度)(P22・23)

種類

市町村名
大気
汚染
水質
汚染
土壌
汚染
騒音 振動 地盤
沈下
悪臭 典型
7公
害以
福 井 市 40 12 0 10 2 0 4 2 70
敦 賀 市 7 1 0 6 0 0 3 2 19
武 生 市 20 7 0 2 0 0 2 9 40
小 浜 市 0 3 0 0 0 0 1 1 5
大 野 市 5 1 0 0 0 0 0 2 8
勝 山 市 9 0 0 1 0 0 0 0 10
鯖 江 市 12 6 0 3 0 0 9 0 30
美 山 町 0 0 0 0 0 0 0 1 1
松 岡 町 0 0 0 1 0 0 0 0 1
永平寺町 1 0 0 0 0 0 0 0 1
上志比村 0 0 0 0 0 0 0 0 0
和 泉 村 0 0 0 0 0 0 0 0 0
三 国 町 1 1 0 1 0 0 4 1 8
芦 原 町 0 0 0 0 0 0 0 0 0
金 津 町 10 3 0 2 0 0 0 0 15
丸 岡 町 2 4 0 1 0 0 3 0 10
春 江 町 5 1 1 1 0 0 1 1 10
坂 井 町 0 0 0 0 0 0 0 0 0
今 立 町 2 2 0 0 0 0 0 0 4
池 田 町 0 0 0 0 0 0 0 0 0
南 条 町 0 0 0 0 0 0 0 0 0
今 庄 町 0 0 0 0 0 0 0 0 0
河 野 村 0 0 0 0 0 0 0 0 0
朝 日 町 0 0 0 0 0 0 0 0 0
宮 崎 村 0 0 0 0 0 0 0 0 0
越 前 町 0 0 0 0 0 0 0 0 0
越 廼 村 0 0 0 0 0 0 0 0 0
織 田 町 1 0 0 1 0 0 0 0 2
清 水 町 0 0 0 0 0 0 0 0 0
三 方 町 0 0 0 0 0 0 0 0 0
美 浜 町 8 2 0 0 0 0 1 29 40
上 中 町 0 0 0 0 0 0 1 0 1
名田庄村 0 0 0 0 0 0 0 0 0
高 浜 町 0 0 0 0 0 0 0 0 0
大 飯 町 0 0 0 0 0 0 0 0 0
123 43 1 29 2 0 29 48 275
警  察 0 0 0 1 0 0 0 10 11
13 7 0 2 0 0 5 2 29
総  計 136 50 1 32 2 0 34 60 315
(資料:環境政策課)



騒音の大きさの例(P22・23)

120デシベル 飛行機のエンジンの近く
110デシベル 自動車の警笛(前方2m)
リベット打ち
100デシベル 電車が通るときのガード下
90デシベル 騒々しい工場の中 犬の鳴き声(正面5m)
カラオケ(店内客席の中央)
80デシベル 地下鉄の車内、国電の車内
ピアノ(正面1m、バイエル104番)
70デシベル ステレオ(正面1m夜間)
騒々しい事務所の中 騒々しい街頭
60デシベル 静かな乗用車 普通の会話
50デシベル 静かな事務所
クーラー(室外、始動時)
40デシベル 室内の深夜 図書館
静かな住宅地の昼
30デシベル 郊外の深夜
ささやき声
20デシベル 木の葉のふれ合う音
置時計の秒針音(前方1m)

デシベルとは
 音に対する人間の感じ方は、音の強さ、周波数の違いによって異なります。騒音の大きさは、物理的に測定した騒音の強さに、周波数ごとの聴感補正を加味して、ホンで表します。
 厳密には次式により算出されます。
 騒音レベル(デシベル)
  =20log(P/P0)
 P=[狽on2×10a/10]
  Pn:周波数nHZ(ヘルツ)の成分の音圧実効音
  an:周波数nHZにおける補正値
 P0=2×10-5N/m2
  実際には、騒音計のA特性(聴感補正)で測定した値を騒音レベルとして、デシベルで表示します。



砂漠と砂漠化地域(P24・25)

出典:国連砂漠化防止会議(1977年)
    世界の砂漠地図
    UNEP/FAO/Unesco/WMO.



メモ7 ムラサキキャベツで酸性雨チェック
 ムラサキキャベツの煮汁で酸性雨のチェックができます。うすいムラサキ色の煮汁(中性)は、酸性になると、だんだん赤ムラサキ、赤と変色していきます。また、アルカリ性になると、だんだん青ムラサキ、黄色へ変色していきます。
 そこで、集めた雨を煮汁に入れて色の変化を調べれば、酸性雨がチェックできます。



酸性雨や大気汚染による森林
の被害状況(1988年)(P24・25)
酸性雨発生の仕組み(P24・25)



フロンガスによるオゾン層の破かい(P26・27)

私たちがまわりでフロンを使用しているもの(例)
冷蔵庫・エアコン・シートエアコン・電子部品、ヘアスプレー

(日本環境協会(1988):環境シリーズパンフレットNo45 地球規模の大気汚染を考える8頁)



森林からの恩恵(P26・27)

(岩波ブックレット(1988):No.115 23頁)



地域温暖化の総合評価点(P26・27)
(設問によってウェイト点を決め、各評価点を修正、その合計をまた10点評価に)
設  問 ウェイト 日本 カナダ フランス 旧西ドイツ イタリア イギリス アメリカ
1.安定化 15 0 9 15 15 9 6 0
2.削減 15 0 0 10.5 15 9 0 0
3.研究 10 3 5 5 7 4 5 8
4.使用量 15 7.5 3 7.5 7.5 6 4.5 3
5.予算 15 4.5 0 1.5 3 9 3 3
6.基準 15 5 3 1.5 6 3 1.5 7.5
7.廃止 15 9 12 10.5 15 10.5 10.5 12
合  計 100 27 32 51.5 68.5 50.5 30.5 33.5
評価点 10 3 3 5 7 5 3 3
(岩波書店(1991):岩波ブックレット No216)



熱帯雨林の構造(P24・25)


ラワン材とは
・ふたばがき科ショレア属(サラノキ)の
常緑多雨林
・タガログ語でラワン
 マレー・インドネシア語ではメランチ
・佛教で聖樹としているサラソウジュ
(沙羅双樹)もこの仲間

板根brent rootとは
・根が普通のように円柱状にならないで、
地面に垂直に、扁平に発育して板状になったもの

(岩波ブックレット(1988):No115 破壊される森林 15〜16頁)



(附) 1.地球を元気にする10か条(P26・27)

地球を元気にする10か条
家庭の省エネルギー対策(経済企画庁案)

@ 室温のこまめな調節を!
 冬は20℃、夏は26℃〜28℃をめどに、室温をこまめに調整しましょう。

A ドライモードを賢く使おう!
 室温が同じでも、湿度が15%違うと1℃の違いを体感します。エアコンを使う場合、外気温と設定温度の差が少ないときは、消費電力の少ないドライモードを活用しましょう。

B 冷蔵庫のドア開閉部の清掃と点検を!
 冷蔵庫のドアにはがきをはさんでみて、ずり落ちるようならパッキングは相当痛んでいますので、取り替えましょう。放置すると消費電力量が5〜15%増加します。

C お風呂のじょうずな使用を!
 お風呂の二度だきをする日を1週間のうち2回減らすと、原油換算で年間一家庭当たり約12リットル、日本全体で約34万キロリットル(試算)のエネルギーの節約になります。

D 湯沸かし器の使い方に工夫を!
 湯沸かし器のパイロットバーナーのつけっぱなしをやめると、原油換算で年間一家庭当たり約13リットル、日本全体で約26万キロリットル(試算)のエネルギー節約になります。

E 住宅に断熱材の使用を!
 新しく住宅を建てる方や増築する方は、断熱材を入れるように努めましょう。暖房エネルギーが約半分に節約できます。

F ムダなものを積み込むのはやめよう!
 車は荷物の重さに大変敏感です。10sの不要荷物を載せて50q走ると、ガソリン20ccのムダになります。

G アイドリングは短めにしよう!
 人待ちや荷おろしのとき、エンジンのかけっぱなしはやめましょう。アイドリングは10分間で140ccの燃料をムダにします。

H 経済速度で走ろう!
 高速道路なら、時速80q程度で走るのが燃料費も少なく経済的な走り方です。

I タイヤの空気圧は適正に!
 空気圧が減ったままで50q走ると、それだけで1300ccの燃料がムダになります。出かける前には、必ず空気圧を点検しましょう。



環境用語の解説

用  語 解            説
ア  オ  コ  植物プランクトンの一種で、藍藻類の俗称。窒素や燐濃度の高い富栄養化した湖沼において夏から秋にかけて異常繁殖し、湖沼の水を緑色に変色させる。
 アオコが発生すると透明度が低下したり、着臭等により上水道への利用が不適当となる。さらにアオコが死滅する際、悪臭を発生するとともに水中の溶存酸素を奪うため水産や観光上重大な被害をもたらすこともある。
硫黄酸化物  硫黄と酸素の化合したもので、主なものに二酸化硫黄がある。ボイラー等で硫黄を含んだ燃料を燃焼することによって発生し、人に対しては慢性気管支ぜん息など気道部に影響を与えるといわれている。
オキシダント  大気中の窒素酸化物や炭化水素などが、強い紫外線を受け、光化学反応を起こして生成するオゾンやPAN(パーオキシアセチルナイトレート)などの総称であり、眼のチカチカやのどの痛みなどを引き起こすといわれている。
オゾン層の破壊  地球環境問題のひとつ。太陽光線に含まれる有害な紫外線は、皮膚ガンや白内障等の原因となるなど様々な被害をもたらす。この有害な紫外線を吸収しているのがオゾン層である。しかし、フロン等が大気中に放出されオゾン層に達すると、オゾンを破壊し、オゾン濃度が低下してしまう。
環境影響評価
(環境アセスメント)
 開発事業の実施が公害の発生や自然環境の破壊など環境保全に重大な支障をもたらすことのないよう。当該開発事業が環境に及ぼす影響を事前に調査、予測、評価するとともに、その内容を広く公開し、意見を求め、その結果を反映させることにより、環境影響を最小限に抑制するための予防的手続き。
環 境 基 準  人の健康を保護しおよび生活環境を保全する上で維持することが望ましい基準として、環境基本法第16条に基づき、政府が、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音について定めることとされている。
環境ホルモン  コルボーンらは、平成8年3月に米国で出版した共著「OurStolenFuture」(邦題「奪われし未来」)において、ある種の化学物質が、内分泌機能を撹乱させることにより、人や野生生物へ悪影響を及ぼす可能性を指摘した。
 環境ホルモンは、正式には、『外因性内分泌撹乱化学物質』といい、「動物の生体内に取り込まれた場合に、本来、その生体内で営まれている正常なホルモン作用に影響を与える外因性の化学物質」と定義される。
 科学的には未解明な点が多いが、環境庁では、環境ホルモンの恐れのある化学物質として、ビスフェノールA(ポリカーボネート樹脂などの原料)、ノニルフェノール(界面活性剤などの原料)、トリブチルスズ(船底塗料などに利用する防汚剤)など67物質をあげている。
下  水  道  地域下水道、公共下水道、および特定環境保全公共下水道のことをいう。
光化学スモッグ  光による化学変化でできたスモッグのことをいい、大気中の窒素酸化物や炭化水素などが太陽光線中の紫外線を受けて二次的に新たな汚染物質が生成する現象のことをいい、夏の日差しが強く、風の弱い日に特に発生しやすい。光化学スモッグが発生すると、目がチカチカする、のどが痛む、胸が苦しくなるなどのほか、植物の葉などに可視被害が出ることがしられている。
公共用水域  河川、湖沼、港湾、沿岸海域、その他公共の用に供される水域およびこれに接続する公共港渠、かんがい用水路その他公共の用に供される水路のことを指す用語。
酸 性 雨
(湿性大気汚染)
 大気中に排出された硫黄酸化物や窒素酸化物等が化学変化し、雨水にとりこまれて
強い酸性を示すようになった雨をいう。人為的汚染がない場合の、降雨の理論pHは5.6であることから、通常pH5.6以下の雨を指す。
COD  水中の有機物を酸化剤で化学的に分解した際に消費される酸素量で、湖沼、海域の有機汚濁を測る代表的な指標である。CODが大きいほど、汚濁が進んでいるといえる。
ダイオキシン  ベトナム戦争で使用された枯葉剤(オレンジ剤)に不純物として含まれていた猛毒の化学物質として有名だが、日本国内でも、廃棄物の焼却に伴って排出されていることが明らかになったことから、緊急な対策が求められている。
 ダイオキシンについては、従来、その発ガン性が指摘されていたが、環境庁が環境ホルモンのおそれのある化学物質としてリストアップしている67物質の一つでもある。
 化学的には、ポリ塩化ジベンゾーパラージオキシン(PCDD)とポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)をまとめて、ダイオキシン類と呼んでいる。
地球温暖化  地球環境問題のひとつ。地上の気温は、地表面から放射された赤外線の一部が、大気中に含まれる二酸化炭素等の熱を逃がしにくい温室効果ガスに吸収され維持されている。大気中におけるこの温室効果ガスの濃度が、化石燃料の大量消費等人間活動の拡大により高まり、地上気温が上昇している。
窒素酸化物  窒素と酸素が結合した化合物で、一酸化窒素やニ酸化窒素があり、ボイラーや自動車等から排出される代表的な大気汚染物質の一つ。
D O
(溶在酸素量)
 水に溶けこんでいる酸素の量をいい、これが小さいほど有機汚濁が進んでいることを意味する。
BOD  水中の有機物が微生物の働きによって分解されるときに消費される酸素量で、河川の有機汚濁を測る代表的な指標である。BODが大きいほど、河川の汚濁が進んでいるといえる。
p H
(水素イオン濃度)
 水質の酸性やアルカリ性を示す指標であり、pH7は中世、それ以外はアルカリ性、それ以下は酸性を意味する。
ppm  濃度を示す単位で1ppmは百万分の1を表している。
富栄養化  窒素・燐を含む物質が湖沼等の閉鎖性水域に流入し、プランクトン等水生植物が増殖することに伴ってその水質が悪化する現象。
浮遊粒子状物質  浮遊粉じんのうち、10ミクロン以下の粒子状物質のことをいい、ボイラーや自動車の排ガス等から発生し、気道や肺に沈着して人体に悪影響を与えるといわれている。
フ  ロ  ン  冷蔵庫などの冷媒やスプレー類の噴射剤、プラスチックの発泡剤などに使われ、毒性はないが、成層圏のオゾン層を破壊し、地上へ到達する紫外線量が増加することにより、皮膚ガンの増加や生態系へ悪影響をもたらすといわれている。
閉鎖性海域  内湾などの閉鎖的地形の海域においては、栄養塩である窒素および燐濃度の増加に伴い、植物プランクトンが増殖し、水素が悪化する富栄養化が進行しやすい。
 こうした現象を防止するため、県では、平成10年4月に、敦賀湾、小浜湾、矢代湾、世久見湾、内浦湾について、窒素と燐にかかる環境基準の類型指定を行い、流入する水質負荷の抑制と削減を図っていくことにしている。
レッドデータ、ブック  絶滅の危機にある野生生物の現状を記録した資料集のことをいい、国際自然保護連合が、1966年以来発行している。
 日本では、平成3年の環境庁「日本の絶滅のおそれのある野生生物(脊椎動物、無脊椎動物)」をはじめ、植物、地形などについても関係機関から発行されている。