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3 景観とは

 この計画で扱う「景観」および「景観づくり」をつぎのように考えます。

景観
 景観とは、眺められるものの姿としての「景」と、眺めるひとの心としての「観」との関係を表しています。
 つまり、「対象としてのものから発信される視覚情報等が、主体としてのひとの心に与える影響」を意味しています。
(景)ものは、山・川・海・動植物などの自然的な要素、道路・建物などの人工的な要素、および庭園・田畑などその中間的な要素によって構成されています。
 また、まちや集落が人の住む場所を示すように、これらの構成要素の中で生きる人の姿それ自体も重要な要素です。
(観)ひとがこれらのものを眺めたときの感じ方は、個々の経験や個性に支配されるため一定ではありません。たとえば、庭史・伝統・文化・生活様式などのものひとの関わり合いや美意識といったひとの価値観により、同じものでも感じ方は様々です。

景観づくり
 景観を考えるときには、対象たるものと主体たるひとを常に関連づけて取り扱う必要があります。
 これらを踏まえると、景観づくりを具体的に実行していくためには、「すなわちもの」づくりと「すなわちひと」づくりの双方の観点から取り組むことが必要となります。
 従って、この計画に示す『景観づくり』は、「ものづくり」と「ひとづくり」を合わせて実践していくことを意味します。


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