第9章 日本海重油流出事故の影響

 平成9年1月2日、島根県隠岐島沖において、C重油約19,000klを積載したロ
シア船籍タンカー「ナホトカ号」が、大シケの状況下、船体を分断し沈没した。
 折れた船首部は、対馬海流や折からの季節風の影響を受け、1月7日、本県三
国町安島の約200m沖に着底するとともに、同日以降、流出した高粘度のC重油
(約6,240kl)が秋田県から島根県に至る1府8県の日本海沿岸に次々と漂着し
た。
 本県では、1月21日までに沿岸12市町村全てに重油が漂着し、イワノリの壊滅
や漁業操業の支障など甚大な漁業被害を受けたほか、宿泊キャンセルなどの風評
被害をこうむった。
 また、環境への影響として、水鳥が油に汚染されたほか、水質・底質、海岸植
生、水産生物などへの影響が懸念された。
 県では、関係省庁と調整を図りながら、総合的に環境影響調査を進めており、
これまでの結果では、重油による深刻な影響は認められていないものの、環境や
水産等への影響は中・長期的に評価する必要があるため、今後も調査を継続する
。

  事故の経過
年月日
主な経過
平成9年
1月2日
島根県隠岐島沖でロシア船籍タンカー「ナホト」号(C重油19,000kl積載)沈没
4日
県庁内に「タンカー油流出事故庁内連絡会議」設置
7日
船首部が三国町安島沖に着底
県に「ロシアタンカー油流出事故に伴う災害対策本部」設置
8日
住民、ボランティアによる回収作業開始
9日
ボランティア窓口の設置
10日
政府に「ナホトカ号海難・油流出災害対策本部」設置
16日
船首部の重油抜き取り作業開始
県庁内に「環境保全技術対策プロジェクトチーム」設置
2月10日
海上からの船首部重油の抜き取り完了(回収量 2,450 kl)
2月25日
仮設道路からの船首部重油の抜き取り完了(回収量 2,831 kl)
3月31日
ボランティア受付終了
4月20日
船首部引き上げ
4月30日
福井県災害対策本部」を廃止し、「福井県タンカー油流出事故被害回復│推進会議」を設置