湖沼の富栄養化防止に関する工場、事業場排水指導要綱

  (目的)
第1条 この要綱は、工場または事業場から湖沼へ排出される水について、窒素および燐に係る指導基準を定めることにより、湖沼の富栄養化の防止を図ることを目的とする。

  (対象水域)
第2条 この要綱の対象となる水域(以下「対象水域」という。)は、三方五湖(日向湖を除く。)およびこれに流入する水質汚濁防止法第2条第1項に規定する公共用水域とする。

  (対象事業場)
第3条 この要綱において「対象事業場」とは、水質汚濁防止法第2条第2項に規定する特定施設(以下「特定施設」という。)を施設する工場または事業場であって、対象水域へ同条第3項に規定する排出水(以下「排出水」という。)を排出するものをいう。

  (指導基準)
第4条 対象事業場から対象水域へ排出される排出水に含まれる窒素および燐の量の許容限度(以下「指導基準」という。)は、別表のとおりとする。

  (排出水の抑制)
第5条 対象水域へ排出水を排出する者は、その汚染状態が当該対象事業場の排水口において、指導基準に適合するよう努めなければならない。

  (補則)
第6条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項については、別に定めるものとする。

    附 則
  (施行期日)
 この要綱は、平成2年4月1日から施行する。

  (経過措置)
 この要綱の施行の際、現に特定施設を設置している対象事業場(特定施設の設置の工事をしているものを含む。)に係る排出水については、第5条の規定は、平成3年3月31日までは適用しない。

別表(第4条関係)
                                        (単位 1リットルにつきミリグラム)
対 象 事 業 場 の 種 類 項目および許容限度
窒素含有量 燐含有量
1 し尿処理施設(し尿浄化槽を除く。)のみを設置する対象事業場 日間平均 15 日間平均 1
2 し尿浄化槽のみを設置する対象事業場 日間平均 15 日間平均 1
3 下水道終末処理施設を設置する対象事業場 日間平均 10 日間平均 0.5
4 その他の対象事業場 日間平均 25 日間平均 4

備考
1 指導基準は、1日の排出水の平均的な汚染状態(「日間平均」)について定めたものである。
2 この表に掲げる指導基準は、1日当たりの平均的な排出水の量が50立方メートル以上である対象事業場に係る排出水について、適用する。
3 この表の数値は、排水基準を定める総理府令(昭和46年6月21日総理府令第35号)第2条に規定する方法により検定した場合における検出値によるものとする。
4 し尿浄化槽のみを設置する対象事業場に係る指導基準は、この要綱の施行の際、現に特定施設を設置している対象事業場(特定施設の設置の工場をしているものを含む。)に係る排出水については、当分の間、適用しない。