◆ふくいの巨木 57.日枝神社のアカガシ

 ●日枝(ヒエ)神社のアカガシ
    樹 種  アカガシ(ブナ科)
    幹周り  3.34 m
    樹 高  約19.5 m
    樹 齢  約200年
    所在地  遠敷郡上中町安賀里
    所有者  日枝神社

 国道27号線上中町下夕中(シタナカ)の交差点を、安賀里(アガリ)の方へ折れ しばらく行くと、日枝神社の鳥居が左手に見えてくる。鳥居をくぐり山道を更 にたどると、2番目の鳥居があり神社の境内へと続いている。境内に足を踏み 入れると左右にタブ、ツバキ、スギ、ケヤキ、ヒノキ、シイの巨樹が目に飛び 込んでくる。本殿の奥へすすむとそこには竹林が開け、その右手に老樹の偉容 を湛えるアカガシが聳え立っている。このアカガシの下部には数多くのサルノ コシカケが寄生し、幹の所々には大きな瘤が見受けられる。また、幹は地上か ら6 m位の所で分岐し、孫生(ヒコバエ)も多く、シダ類が着生し樹勢は盛んで ある。
 アカガシは本州宮城県、新潟県以南、四国、九州に広く分布する暖地性の植 物で山中に自生する他、神社等に植栽されている。
 なお、ここの境内に入ってすぐ右手にあるシイも樹高約15 m位で、縦に幾重 にもねじれが入り、古木の趣をたたえている。

(文:上坂正夫 写真:吉澤康暢)



ERC.PREF.FUKUI.JP