◆ふくいの巨木 51.円成寺のみかえりの松

 ●円成寺(エンジョウジ)のみかえりの松     ・県指定天然記念物
    樹 種  クロマツ(マツ科)
    幹回り  3.9 m
    樹 高  約12 m
    樹 齢  約240年
    所在地  三方郡三方町岩屋
    所有者  円成寺

 国道27号線三方町上野の交差点を田上の方へ折れ、左右に梨畑の開ける道を 約200 m程すすむと、左手に曹洞宗太陽山円成寺と刻まれた碑が見えてくる。 そのすぐ後方に 「みかえりの松、昭和49年4月16日県指定文化財」と記した標 示板があり、見事な松が寺の前の広場に枝を拡げている。四方八方に張った枝 はいずれも垂れ下がり、数多くの支柱で支えられている。傘をひろげたように 均勢のとれた美しいこの名木は、自然の中に佇む盆栽という形容が似合い、道 いく人が思わず振り返って見たくなる事から「みかえりの松」と呼ばれるよう になったそうだ。
 根回り6.9 m、目通りの周りは3.9 m、高さ12 mで、宝暦元年(1751)第十一 代淳長大和尚の手植えと言われている。
 なお、この松の枝の先端周囲をよく手入れの行き届いたツツジ、ハクチョウ ゲ、アジサイが取り囲み、独立樹の美しさを更に引き立てている。

(文:上坂正夫 写真:吉澤康暢)



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