◆ふくいの巨木 50.信主神社のハリギリ

 ●信主(シンシュ)神社のハリギリ
    樹 種  ハリギリ(ウコギ科)
    幹回り  4.22 m
    樹 高  約20 m
    樹 齢  約200年
    所在地  遠敷郡上中町三宅
    所有者  信主神社

 国道27号線上中町三宅の三叉路を折れ、国道303号線に入って間なしの所に 信主神社がある。広い境内にはタブ、クスノキ、ケヤキ、シイの巨樹が参道を はさんで対をなしている。この辺りの神社には珍しいほどの広い境内で、憩い を求めやって来る老人や若い家族の姿があちこちに見受けられる。
 この境内奥の本殿の右そばには大きいイチョウやケヤキがあり、その裏が神 社の森となっていてここにハリギリがある。このハリギリは縦に細かくウロコ の様に筋が入っているのが特徴で、下部にはフユズタがびっしりと張りついて いる。地上から8 mばかりの所で幹は3つに分岐し、真ん中の1本が更に幾枝 にも分かれて、そこにはイタビカズラがまつわりついている。
 低木層にはアオキ、ヤブツバキ、シュロ、ヤブラン、ヒサカキ、サカキ等が 生えている。
 ハリギリは日本各地の山中に普通に見られる落葉樹で、材は下駄や器具を作 るのに用いられている。

(文:上坂正夫 写真:吉澤康暢)



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