◆ふくいの巨木 44.山口家のタブノキ

 ●山口家のタブノキ
    樹 種  タブノキ(クスノキ科)
    幹回り  6.5 m
    樹 高  約12 m
    樹 齢  約200年
    所在地  三方郡美浜町久々子
    所有者  山口良治

 この山口家のタブは、道路から見た限りはどこにでもありそうな大きさ・姿 をしていて、注意していないと見落としてしまいそうである。しかし、一旦木 の傍に行くと、流石と唸ってしまう。苔むした幹のすぐ横に祠があり、ヤブソ テツ、ツワブキ、アオキがタブを取り囲むかのように密生している。木の反対 側(東側)にまわると、様子は一変する。あたかも2本のタブが1本となった かの様に、幹は太く地上1 mあたりから大きな空洞となり更に、1 m程上で2 つに分岐している。その部分に多くの孫生(ヒコバエ)が見られ、樹勢はなお盛 んである。
 東側は竹林となっていて、ヤブニッケイ、ヤブツバキ、モチノキ、タブ等が 見られ、旧家である事が窺える。

(文:上坂正夫 写真:吉澤康暢)



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