◆ふくいの巨木 39.上村家のタブノキ
●上村(ウエムラ)家のタブノキ ・県指定天然記念物
樹 種 タブノキ(クスノキ科)
幹回り 8.3 m
樹 高 約16.5 m
樹 齢 約300年
所在地 遠敷郡上中町三宅
所有者 上村卯太郎
上村家の裏手に手入れのよく行き届いた古墳を思わせるような小高い丘があ る。この丘の上によく繁ったタブノキが生えている。幹は下部から11本に分岐 し、東西に約22 mと四方に枝を拡げている。
西側の幹と幹の間には、モチノキが割り込んでいる箇所があり、一方北側で は分岐した幹の約1 m程の所から、直径10cmほどのアズキナシが生えている。 しかも、よく見るとフウランが所々に点在し古木である事が窺える。
この木の北側と西側は竹林で、林床にはフユイチゴ、アオキ、サルトリイバ ラ、キチジョウソウ、ベニシダ、ヤブラン、イヌマキ等が見られ、更に西側は スギ、ヒノキが植栽されている。東側と南側には樹木がないが、南側タブノキ の根元には祠がある。
特に、この木にまつわる伝承はないとの事である。
(文:上坂正夫 写真:吉澤康暢)