「エコライフ 100万人の誓い--私が止める温暖化--」
 における誓いごとのCO2排出量換算係数の設定根拠

(環境庁方式)


1 レジ袋やブックカバーを断り、自分の買い物袋やカバンなどを利用する。
計算方法:
  ●レジ袋等をすべて高密度ポリエチレン製レジ袋と仮定して計算します。
   高密度ポリエチレン製レジ袋のCO2排出係数は             
   0.0281kgC/袋(プラスチック処理促進協会資料)です。         
   2日に1回買い物に行き、1袋使用と仮定すると、CO2排出量は     
   0.0281kgC×183袋/年・人≒5.1kgC/年・人≒1人あたり年間 18.9kg(CO2)
   (炭素C から二酸化炭素CO2 への換算係数3.67 をかけています。以降同様)
2 缶、ビン、スチロール・トレーなどは分別し、リサイクルする。
計算方法:
  ●毎週、アルミ缶5、スチール缶5、ガラスビン1、ペットボトル1、   
   紙パック3、トレー7を消費すると仮定し、それぞれの材質の      
   CO2排出係数をかけて合算し、結果を平均世帯人員2.85で割ります。    
   (5×0.05+5×0.01+1×0.03+1×0.02+3×0.04+7×0.002)×52週/年    
   ÷2.85≒ 8.8kgC/年・人≒1人あたり年間 32.4kg(CO2) (CO2/C=3.67)  
3 冷暖房の温度設定を夏は28度以上、冬は20度以下にする。
計算方法:
  ●エアコンの冷房温度を1℃は、原油換算で7リットル/年・世帯に相当します
   (省資源 ・省エネルギー推進会議、地球温暖化防止対策ハンドブック3)。
   原油熱量9250kcal/リットルをかけ、ヒートポンプ(エアコン)を仮定して、
   そのCOP(エネルギ−消費効率)2.5で割り、電力に換算して、そのCO2排出係数
   をかけます。温度変化を2℃として計算し、結果を平均世帯人員2.85で割ると、
     7×9250÷2.5÷860×0.12×2÷2.85≒2.54kgC/年・人   
  ●暖房(灯油)の温度を1℃は、原油換算で20リットル/年・世帯に相当します
   (省資源・省エネルギー推進会議、地球温暖化防止対策ハンドブック3)。
   原油熱量9250kcal/リットルをかけ、灯油ストーブを仮定して、COP=0.8で割り、
   灯油量に換算して、そのCO2排出係数をかけます。温度変化を2℃として計算し、
   結果を平均世帯人員2.85で割ると、
     20×9250÷0.8÷8900×0.6896×2÷2.85≒12.57kgC/年・人
  ●2.54+12.57≒15.1kgC/年・人≒1人あたり年間 55.4kg(CO2)  (CO2/C=3.67)
4 蛍光灯や電気機器はこまめに消し、使わない時には主電源を切り、コンセントも抜く。
計算方法:
  ●照明からは 0.075kW×2時間×365日×0.12(排出係数kgC/kWh)=6.57kgC/年  
  ●電気機器は、テレビ2台、ビデオ1台、ステレオ1台、エアコン1台を仮定し、
   待機電力約0.013kW、夜間8時間使うとし、結果を平均世帯人員2.85で割ると 
    0.013kW×8時間(夜間)×365日×0.12÷2.85=1.60kgC/年
  ●6.57+1.60≒8.2kgC/年・人≒1人あたり年間 30.0kg(CO2) (CO2/C=3.67)
                                     
5 近くの買い物などには歩くか自転車で行き、休日の外出には公共交通機関を使う。
計算方法:
  ●週に2回往復4kmの買い物を自動車から自転車にし、年に5回往復100kmの外出を
   自動車から電車にすると仮定します。
   自動車の燃費は12km/リットルと仮定し、排出係数 0.64kgC/リットルを使うと、
    買い物   自動車:104回/年×4km÷12km/リットル×0.64=22.19kgC/年
    休日の外出 自動車:5回×100km÷12km/リットル×0.64=26.67kgC/年
          鉄道: 500km×0.0053kgC/人・km=2.65kgC/年・人
          (0.0053は運輸経済研究所1992年実績データによる排出係数)
          自動車と鉄道の差: 24.02kgC(自動車の乗車人員が1人の場合)
    22.19+24.02≒46.2kgC/年・人≒1人あたり年間 169.6kg(CO2) (CO2/C=3.67)
6 洗面や歯磨きをするときなどは、こまめに水をとめる。
計算方法:
  ●1日5分間使う水が節約できると仮定し、5分間に流される水の量を 90リットルとします。
   水1リットルあたりの排出係数 0.16 を用いると、
    90×365日×0.16≒5.3kgC/年・人≒1人あたり年間 19.3kg(CO2)  (CO2/C=3.67)
7 食器洗いなどの給湯の温度は冷たく感じないギリギリの低めの温度に設定する。
計算方法:
  ●東京ガスのデ−タによれば、
   1日15分使うお湯を40℃から30℃に下げると仮定した場合の
   1年間あたりの排出削減量は 19.8kgC/年 です。
   これに CO2/C=3.67 をかけると1人あたり年間 72.7kg(CO2) になります。
8 日用雑貨や台所用品などにはエコマークのついた商品を購入する。
計算方法:
  ●1990年産業連関表による購入者価格の紙のCO2排出強度は
   1440.443kgC/100万円(国立環境研究所 森口ら)。
   CO2排出量の30%少ないエコマークのついた紙を1人が1年に
   1万円購入するとすると 14.40443×0.3≒4.3kgC/年・人
   これに CO2/C=3.67 をかけると1人あたり年間 15.9kg(CO2) になります。
9 食材をムダなく使い、省エネを心がけて調理するエコクッキングを行う。
計算方法:
  ●東京ガスのデ−タによれば、
   エコクッキングを年300回行なうと仮定すると
   1年間あたりの排出削減量は 32.7kgC/年 です。
   これに CO2/C=3.67 をかけると1人あたり年間 120.0kg(CO2) になります。
10 環境家計簿をつけて、環境にやさしい日常生活となっているかチェックする。
計算方法:
  ●環境家計簿で、1世帯あたりの年間排出量 2.65トンの1割が削減できると 
   仮定します。 ただし、他項目との内容の重複があるので、さらにその20%
   程度と仮定し、2.65÷1000×0.1×0.2≒53.0kgC/年・世帯        
   これに CO2/C=3.67 をかけると1世帯あたり年間 194.4kg(CO2)になります。
11 人を待つ時や荷物の積みおろしをする時は、自動車のエンジンを切る。
計算方法:
  ●1回5分のアイドリングを1人が年間200回止めると仮定します。     
   1回あたり燃料 0.07リットルが節約されるとし、            
   排出係数 0.64kgC/リットルを使うと年間削減量は、           
    0.07×200×0.64≒9.0kgC/年・台(人)                 
   これに CO2/C=3.67 をかけると1人あたり年間 32.9kg(CO2) になります。
12 3階程度の昇り降りはエレベーターを使わず、階段を使う。
計算方法:
  ●3階程度の短い距離のエレベータ消費電力=5Wh/回とし、        
   その利用を1日10回やめるとします。また利用のために他の階から     
   エレベ−タ−を呼ぶ回数8回(/日)が減るとします。 電力による     
   排出係数 0.12 を用いると、 0.005×18×365日×0.12≒3.9kgC/年    
   これに CO2/C=3.67 をかけると1人あたり年間 14.5kg(CO2) になります。