福井県感染症情報

肺炎球菌感染症と肺炎球菌ワクチン「ニューモバックス」について
 
□ 肺炎球菌性肺炎について
厚生労働省予防接種問題検討小委員会報告書より
(公衆衛生審議会感染症部会の下に設けられた小委員会)


 肺炎球菌感染症は、Streptococcus pneumoniaeによる感染症であり、健常人の上気道に広く常在し、通常は病原性を発揮しないが、他の感染症等が原因で気道組織の破壊等があると発育・増殖が促進され、下部気道に移行して問題となる。臨床的には、肺炎、まれに敗血症、心内膜炎及び化膿性髄膜炎が問題となるが、特に高齢者において治療が困難な感染症である。肺炎球菌は、血清学的に84型に分類され、現在流通しているワクチンは臨床検体から高頻度に分離される血清型を23種混合しており、病原性の強い肺炎球菌の70〜80%以上に対応していると言われている。米国等においては、個人の発病防止・重症化防止を目的として、65歳以上の高齢者等に対する接種の推奨が行われているが、我が国については、使用実績が少ないことから、患者数やワクチン接種の有効性・安全性に関する十分な調査が行われておらず、医療現場におけるワクチン接種の必要性等についての議論も十分になされているとは言えない状況にある。
 以上のことから、将来的には予防接種法の対象疾患として位置づけることも検討すべきであると考えられるが、その前提として、ワクチンの有効性・安全性に関する調査、患者数等の把握をしていくことが重要である。


□ 肺炎球菌ワクチン「ニューモバックス」
  一年中、いつうけてもよく、一回注射すれば5年間以上効果が持続する。肺炎球菌ワクチンは肺炎を引き起こす肺炎球菌の8割に有効。
 日本では「ひ臓摘出者の肺炎球菌感染発症予防」以外、ワクチン接種に健康保険が利かない。自費で6千円〜9千円かかる。ワクチンを備える医療機関はまだ少なく、ワクチンを用意するのに日数がかかることもある。
 
 
 日本人の死因の第4位は肺炎です。高齢者を中心にインフルエンザなどをこじらせて発症するケースが多いが、最大の原因は肺炎球菌によるものです。侮れない重大疾患なので予防策としては朗報です。関心のある方はかかりつけ医に相談されてみてはいかがでしょう。