福井県知事の意見と事業者の見解 |
知事の意見 |
事業者の見解 |
敦賀発電所3,4号機増設計画の事業実施区域は、
陸域が若狭湾国定公園の第2種特別地域および海面が普通地域に指定されている自然海岸であり、
また、事業実施区域の周辺は、すぐれた自然景観を有するとともに、
海水浴および自然探勝等の自然との触れ合いの場として、多くの利用者がある。
本事業は、連続した自然海岸において、大きな改変面積を伴うものであり、
工事施工箇所において現況の自然景観が人工的景観に変化するものである。
環境影響評価準備書(以下「準備書」という。)においては、
環境影響評価方法書段階よりも海面の埋立面積を縮小することにより開発面積を減らし、
海食洞の保全が図られているが、国定公園は、すぐれた自然の風景を永続的に保全し、
自然との触れ合いを享受できるよう後世に残すという目的で指定されており、
自然の地形や植生の改変および公園利用への影響を極力抑制すべき地域であることから、
国民の生活に不可欠なエネルギーの安定供給という公益性を有する事業であっても、
これらへの影響について更なる低減の検討が必要である。
このような地域特性を踏まえ、環境影響評価の視点としては、
@自然地形等の改変は必要最小限にとどめること、
A人工構造物は極力周辺の自然景観と調和させること、
B長期にわたる環境のモニタリング調査体制が取られること、等の確認が特に重要である。
また、事業実施区域内には、生物の多様性が高い小渓流(西部渓流)が存在するとともに、
周辺には、希少動物であるヒナコウモリ等が生息するなど、自然環境が豊かな地域であることから、
重要な動植物の保全は言うまでもなく、地域の生態系の保全に十分配慮する必要がある。
さらに、既設の発電所からの温排水が排出されている海域に、
新たに毎秒214立方メートルの温排水が排出されることなどから、
海生生物への影響について十分評価する必要がある。
これらのことから、以下の個別事項について、環境影響評価法の趣旨に基づき、
県内外の専門家の意見を聴取しつつ、最新の環境保全技術の導入に努めるなど、
可能な限り環境への影響を回避・低減するよう十分検討し、事業に反映することが必要である。
なお、事業実施に伴う植生、動植物種、生態系、潮間帯生物、底生生物、動植物プランクトン、
卵・稚仔等への影響については、長期的かつ体系的にモニタリング調査を実施し、必要に応じて、
適切な保全措置を講じる必要がある。また、これらの調査結果については、
貴重種の乱獲防止に留意しつつ、広く公開されるとともに、
さまざまな分野の研究活動に利用されるよう配慮することが必要である。 |
3,4号機の建設・運転に際しては、対象事業実施区域が若狭湾国定公園に位置し、
当該地域の一部及び周辺に重要な動植物が確認され、また、
周辺にはすぐれた自然海岸が存在する等豊かな自然環境を有することから、
環境の状況を適切に把握するとともに、その保全に万全を期すことといたします。
準備書においては、埋立面積の縮小、切取、伐採範囲の必要最小限化、海食洞の保全等により、
自然の地形や植生の改変及び公園利用への影響を可能な限り回避又は低減する計画としていましたが、
準備書に対する知事意見を踏まえ、環境の保全について更なる検討を行いました。
自然地形等の改変については、敷地レベルを上昇させること等により残土量の低減と
埋立面積のさらなる縮小を図ることとしました。
人工構造物の自然景観との調和については、建屋の色彩と緑化計画について再検討を行い、
自然景観に可能な限り影響を与えない計画といたしました。
(「第9章 環境の保全のための措置」に記載)
また、環境の把握については、工事中及び供用後において重要な動植物の影響の把握に加え、
当該地域の生態系、温排水による海生生物への影響を把握することとし、
長期的かつ体系的に事後調査及び環境監視を実施する計画といたしました。
事後調査及び環境監視の結果は、県及び関係市町に報告するとともに、
貴重種の乱獲防止に配慮して、当社各事業所において閲覧できるようにいたします。
また、さまざまな分野の研究活動への利用について協力いたします。
なお、これらの調査結果により、環境に影響を及ぼす新たな事実が判明した場合には、
速やかに関係機関に報告するとともに、適宜協議を行い、適切な措置を講じることといたします。
(「第10章 事後調査及び環境監視」に記載) |
1 自動車による騒音・振動、排出ガス
工事用資材等の運搬道路沿いは、学校等が存在するとともに、夏期には交通量が増大することから、
自動車による騒音・振動および排出ガスについては、
準備書で講じることとしている保全措置を遵守するとともに、工事中において実施する測定結果を踏まえ、
必要に応じて、資材等の運搬車両の運行計画を見直すなど適切な保全措置を講じること。
なお、業務用連絡車両等については、可能な限り低公害車等の導入に努めること。 |
(1) 工事用資材等の陸上輸送においては、車両数の平準化、
夜間は原則として資材輸送を行わない等の保全措置を遵守するとともに、交通規則の遵守、
安全運転の徹底と交通監視員を適宜配置する等の措置により、
運搬道路沿いの生活環境の保全に万全を期することといたします。
また、西浦小中学校前において、騒音、振動及び窒素酸化物の測定を工事の状況に応じ
適宜行うこととしており、その結果を踏まえ、必要に応じて資材等の
運搬車両の運行計画を見直すことといたします。
なお、業務用連絡車両については、可能な限り低公害車等の導入に努めることといたします。
(「9.3 環境への負荷のさらなる低減対策」に記載) |
2 水温 |
温排水の放水方式として水中放水を採用しているが、表層放水についても
拡散予測計算を実施し、水温の上昇範囲を明らかにするなど、採用の検討経過を環境影響評価書
(以下「評価書」という。)に記載すること。
また、近接する関西電力(株)美浜発電所の温排水との重畳についての検討結果も記載すること。 |
(1) 3,4号機を表層放水とした場合、2〜4号機及びもんじゅ運転時における温排水の拡散について、
数理モデルによるシミュレーション解析を行いました。その結果、1℃温排水拡散予測範囲は、
水中放水の場合の約1.6倍となり、当地点の海域条件においては、水中放水の採用が適切であることを
検証いたしました。
また、美浜発電所の温排水との重畳については、2号機、もんじゆ、美浜発電所1〜3号機を含めた
シミュレーション解析を行っており、3,4号機の温排水は、2号機、もんじゅとは重畳しますが、
美浜発電所とは重畳しないことを確認しています。
(「環境影響評価書資料編」に記載) |
3 重要な地形・地質 |
(1) 埋立地の造成に伴い、海流および海砂の流れが変化し、
近傍にある海食洞が浸食または土砂の堆積等の影響を受けるおそれがあるため、その影響について、
水理模型実験により予測・評価を行い、その結果を評価書に記載すること。
また、その結果、保全措置を講じる必要が生じた場合には、藻場および岩礁生態系の創出に効果があり、
景観にも配慮した潜堤(リーフ)の採用を検討すること。
なお、潜堤の設置工事に当たっては、あらかじめ水質および海生生物等への影響について、
予測・評価を行うこと。 |
(1) 埋立地の造成による海食洞の浸食及び土砂の堆積の影響については、
水理模型実験により予測・評価を行いました。
実験結果によれば、現状の地形と埋立後の地形における波高分布、海食洞付近の波による流れ
(流向及び流速)は大きな変化が認められず、海食洞の浸食及び土砂の堆積の影響はないものと考えられ、
潜堤等の保全措置の必要がないことを確認いたしました。
(「9.1.7 その他の環境保全措置の検討」に記載) |
4 陸生生物 |
(1) 事業実施区域およびその周辺で確認された重要種48種のうち、
準備書では9種について予測・評価しているが、残りの種についても、専門家の意見を聴取し、
類似事例を収集したうえで、適切に予測・評価を行い、その結果を評価書に記載すること。 |
(1) 対象事業実施区域及びその周辺で確認された重要種48種について、専門家の意見聴取等により、
予測・評価を行いました。
(「8.8 陸生生物:重要な種及び注目すべき生息地」に記載) |
(2) カモ類の重要な渡来地となっている猪ヶ池については、
隣接地に仮設用地が計画されていることから、建設機械の稼働等による騒音などが鳥類に影響を及ぼさないよう、
適切な保全措置を講じることとし、その内容を評価書に記載すること。 |
(2) 猪ヶ池に隣接する仮設用地は、現在グランドとなっている半分を用いて伐採木の処理等を行う
計画としております。使用にあたっては、騒音源となる伐採木の処理に用いる破砕機は、
猪ヶ池から離れた浦底湾側に配置する等、猪ヶ池に飛来するカモ類等に影響を
及ぼさないよう十分配慮いたします。
(「9.1.3 仮設用地の検討において配慮した事項」に記載)
また、工事中において調査を行い、必要に応じて適切な保全措置を溝じることといたします。
(「第10章 事後調査及び環境監視」に記載) |
(3) 事業実施区域の近傍で繁殖しているヒナコウモリについては、
コロニー形成場所の改変による直接的な影響はなく、騒音や光による影響は小さいとされているが、
工事中および供用後において調査を行い、専門家の意見を聴取し、必要に応じて、保護対策を講じること。
また、その旨を評価書に記載すること。 |
(3) ヒナコウモリのコロニー形成状況については、工事中及び供用後において調査を行い、
専門家の意見を聴取し、必要に応じて保護対策を講じることといたします。
(「第10章 事後調査及び環境監視」に記載) |
(4) 事業実施区域が行動圏の一部と見られるハヤブサについては、
事業実施区域およびその周辺において営巣は確認されていないが、
工事中および供用後において調査を行うこと。
調査により営巣等が確認された場合においては、専門家の意見を聴取し、必要に応じて、
保護対策を講じること。また、その旨を評価書に記載すること。 |
(4) ハヤブサの生息状況については、工事甲及び供用後において調査を行うことといたします。
また、調査により営巣等が確認された場合には、専門家の意見を聴取し、
必要に応じて保護対策を講じることといたします。
(「第10章 事後調査及び環境監視」に記載) |
(5) ヒダサンショウウオについては、事業実施区域の沢において幼生が確認されていることから、
工事中および供用後において生息状況の調査を行い、専門家の意見を聴取し、必要に応じて、
保全措置を講じること。また、その旨を評価書に記載すること。 |
(5) ヒダサンショウウオの生息状況については、工事中及び供用後において調査を行い、
専門家の意見を聴取し、必要に応じて保全措置を請じることといたします。
(「第10章 事後調査及び環境監視」に記載) |
(6) 事業実施区域で生息が確認されているモリアオガエルについては、
水溜り等の設置による産卵環境の確保が計画されているが、専門家の意見を聴取し、
類似事例を収集したうえで、適切に実施するとともに、工事中および供用後において調査を行い、
専門家の意見を聴取し、必要に応じて、保護対策を講じること。また、その旨を評価書に記載すること。 |
(6) モリアオガエルの産卵環境を確保するための水溜りは、専門家の意見を聴取するとともに、
類似事例を収集し、生息確認場所付近に設置することといたしました。
(「8.8 陸生生物:重要な種及び注目すべき生息地」に記載)
また、産卵状況については、工事中及び供用後において調査を行い、専門家の意見を聴取し、
必要に応じて保護対策を講じることといたします。
(「第10章 事後調査及び環境監視」に記載) |
(7) 法面および緑化マウンド等の緑化に当たっては、
敦賀2号機造成時に実施した緑化の実績を十分検証して実施すること。特に、施工区域は、若狭湾に面し、
冬季の季節風を直接受ける環境条件の厳しい地域であることを十分考慮すること。
また、可能な限り木本類を主体とした自然植生構成種により実施するとともに、鳥類、
昆虫類が生息しやすくなるよう配慮すること。
さらに、厚層基材吹付工法については、緑化工事着手までに現地において複数の手法による
比較実験を行った上で実施すること。
なお、これらのことを踏まえて準備書に記載されている緑化計画を見直すこととし、
その旨を評価書に記載すること。 |
(7) 緑化計画にあたっては、2号機の緑化経験の反映、最新の緑化技術の導入を図るとともに、
鳥類や昆虫類の生息空間を確保するため、郷土種で木本類を主体とし、多様な生物環境の復元に配慮して、
樹種を選定することといたします。
また、法面の緑化に用いる厚層基材吹付工法については、
工事着手までに現地において複数の工法について比較実験を行い、専門家の意見を聴取するとともに、
関係機関と協議を行い緑化内容を決定することといたします。
なお、植栽後は、適切な生育管理を行うとともに生育状況について調査を行うことといたします。
(「9.1.5 緑化計画の検討において配慮した事項」に記載) |
(8) 重要な種の移植および播種については、
個別の種ごとに生育環境を十分把握するとともに、専門家の意見を聴取し、類似事例を収集したうえで、
適切に実施すること。
また、移植および播種した後の生育状況を調査するとともに、専門家の意見を聴取し、必要に応じて、
適切な保全措置を講じること。 |
(8) 重要な種の生育環境については、現地調査により、個別の種ごとに把握しています。
重要な種の移植及び播種については、専門家の意見を聴取するとともに、類似事例を収集したところ、
センブリ、ホンゴウソウ、ヒナノシャクジョウ、キンラン、オオバノトンボソウの5種の移植等は
困難と判断されます。それ以外の種については、類似環境に移植するとともに、可能な限り播種を行い、
保全に努めることといたします。
(「8.10 陸生植物:重要な種及び重要な群落」に記載)
また、移植及び播種した後の生育状況を調査するとともに、専門家の意見を聴取し、
必要に応じて適切な保全措置を講じることといたします。
(「第10章 事後調査及び環境監視」に記載) |
5 海生生物 |
(1) 埋立地の造成に伴い、約21haの藻場が消失することから、
捨石式傾斜堤護岸については、専門家の意見を聴取し、類似事例を収集したうえで、
より良好な海藻等の生育基盤となるような構造とすること。
また、人工藻場の造成については、周辺海域が自然環境豊かな地域であることから、
その造成の是非を含め、専門家の意見を聴取し、慎重に検討すること。 |
(1) 捨石式傾斜堤護岸については、海藻のより良好な生育基盤とし、着生の促進を図るために、
護岸の一部を現状の濃密藻場の範囲を避けてさらに緩傾斜構造にするとともに、
消波ブロック等の表面に海藻の着生床を取付ける構造といたしました。
また、人工藻場については、自然地形の改変を可能な限り抑制する観点から、専門家の意見を踏まえ、
新たな改変を伴う造成は行わないことといたしました。
(「9.1.7 その他の環境保全措置の検討」に記載) |
(2) ムツサンゴについては、濁りの拡散範囲および温排水の拡散範囲内に生息が
確認されていることから、工事中および供用後において生息状況の調査を行い、専門家の意見を聴取し、
必要に応じて、保全措置を講じること。 |
(2) ムツサンゴの生息状況については、工事中及び供用後において調査を行い、
専門家の意見を聴取し、必要に応じて保全措置を講じることといたします。
(「第10章 事後調査及び環境監視」に記載) |
(3) 温排水の拡散範囲が広範囲になることから、供用後、
周辺海域における水産資源への影響について、漁獲量の変化、漁場の移動等の状況を含めて、
総合的に把握すること。
また、特に卵・稚仔については、外海からの取水となるため、
沖合性の卵・稚仔が取り込まれる可能性があることから、本県の水産業上、
重要な種の孵化時期に配慮しつつ、調査を行うこと。 |
(3) 温排水による周辺海域の水産資源への影響を総合的に把握するため、
供用後において潮間帯生物、底生生物、動植物プランクトン、卵・稚仔等に加え、
水産資源の状況について調査を行うことといたします。
卵・稚仔調査については、水産業上重要な沖合性の種の孵化時期を考慮して行うことといたします。
なお、調査の方法、時期等については、関係機関と協議いたします。
(「第10章 事後調査及び環境監視」に記載) |
6 生態系 |
(1) 生態系として選定し、準備書で予測・評価しているハヤブサおよびテンについては、
予測・評価に用いた餌動物の選定理由など、客観的なデータまたは判断の根拠を明らかにし、
評価書に記載すること。 |
(1) ハヤブサ及びテンについては、予測・評価に用いた餌動物の選定理由とその根拠となるデータ及び
文献等に基づく知見を整理いたしました。
(「8.12 地域を特徴づける生態系」に記載) |
(2) 重要な植物種が生育しているとともに、多様な生態系を有する西部渓流については、
取水堰の設置等による影響が及ばないよう十分配慮すること。
また、工事中および供用後において、西部渓流域の動植物の生息状況を調査し、
必要に応じて、保全措置を講じること。 |
(2) 西部渓流からの取水は、渓流の水文環境の変化を生じさせないよう渓流出口の最下流部から行い、
取水堰は必要最小限の規模といたします。
(「第2章 対象事業の内容」に記載)
西部渓流域の動植物の生息状況については、工事中及び供用後において調査を行い、
必要に応じて保全措置を講じることといたします。
(「第10章 事後調査及び環境監視」に記載) |
7 景観 |
(1) 準備書で選定された景観資源8地点のうち、事業実施区域内に位置する猪ケ池、
明神崎および明神崎の自生モクゲンジについて、予測・評価を行い、その内容を評価書に記載すること。 |
(1) 対象事業実施区域内に位置する景観資源として、猪ヶ池、明神崎及び明神崎の自生モクゲンジについて、
予測・評価を行いました。
(「8.13 主要な眺望点及び景観資源並びに主要な眺望景観」に記載) |
(2) 事業実施区域と敦賀湾を挟んで対岸を縦断する国道305号は、
越前加賀海岸国定公園の主要道路であること、また、対岸に居住する住民にとっては、
事業実施区域の眺望が日常的に接する景観となることから、国道305号を主要な眺望点とした
景観の予測・評価を行うこと。
さらに、若狭湾国定公園の主要道路である一般県道竹波立石縄間線から、
土捨場が視認される区間があるため、当該地点からの景観について予測・評価を行い、
評価書に記載すること。 |
(2) 国道305号からの眺望については、越前加賀海岸国定公園の利用者及び
対岸に居住する住民を対象とした主要な眺望点として、増設予定地のほぼ正面に位置するかれい崎荘を選定し、
予測・評価を行いました。
また、一般県道「竹波立石縄間線」から土捨場が視認される場所として、猪ヶ池から発電所の区間を選定し、
予測・評価を行いました。
(「8.13 主要な眺望点及び景観資源並びに主要な眺望景観」に記載) |
(3) 建屋等の色彩計画については、公園利用者の眺望景観となる立石岬遊歩道、
新日本海フェリーおよび対岸など、中・遠景による比較検討を行い、
自然公園の風致景観の保護に最大限配慮した色彩に選定し直すこと。 |
(3) 建屋等の色彩については、遠景からの眺望において人工構造物が目立たないよう明度を
下げるとともに、周辺環境と調和する色彩について再選定を行い、
自然景観に可能な限り影響を与えない計画といたしました。
(「9.1.7 その他の環境保全措置の検討」に記載) |
8 人と自然との触れ合いの活動の場 |
(1) 海水浴および自然探勝など、人と自然との触れ合いの活動の場が、
資機材等の運搬道路と近接することから、工事の実施や交通量の増加が、
触れ合いの活動の場の利用性や快適性に与える影響について、予測・評価を行い、
必要に応じて、保全措置を検討すること。 |
(1) 資機材等の運搬道路沿いの海水浴場、自然探勝路等人と自然との触れ合いの活動の場の
利用者に対して、車両の運行時は道路を横断する人へ最大限の配慮を行う等の措置を請じることとし、
工事中及び供用後における利用性や快適性に与える影響について、予測・評価を行いました。
(「8.14 主要な人と自然との触れ合いの活動の場」に記載) |
(2) 主要な人と自然との触れ合いの活動の場となっている野鳥観察地の猪ケ池
および西方が岳〜蠑螺が岳登山道に仮設用地が近接していることから、
これによる野鳥観察利用への影響や登山道の利用性や快適性への影響について、予測・評価を行い、
必要に応じて、保全措置を検討すること。 |
(2) 仮設用地に近接している猪ヶ池及び西方が岳〜蝶螺が岳登山道の利用者に対して、
工事車両の運行において利用者の出入を妨げない等の最大限の配慮を行う措置を溝じることとし、
利用性や快適性に与える影響について、予測・評価を行いました。
(「8.14 主要な人と自然との触れ合いの活動の場」に記載) |
9 廃棄物等・残土 |
建設工事に伴い多量に残土が発生することから、その抑制を図るため、
発電所の安全運転に支障を及ぼさないことを前提に、
発電所敷地レベルの嵩上げを行うことを含めて対策を検討し、
その結果を評価書に記載すること。
また、コンクリート殻および伐採木の廃棄物等については、工事着手までに、関係機関と協議の上、
リサイクルを基本とした処理計画を作成し、県および関係市町に報告すること。 |
(1) 残土量を低減するため、発電所の安全運転に支障を及ぼさないことを前提に、
土地造成計画について再検討を行い、発電所敷地高さの嵩上げや新開閉所の用地面積の縮小等により
残土量を低減いたしました。
(「8.15.2 残土」、「9.1.3 仮設用地計画の検討において配慮した事項」に記載)
また、工事中に発生するコンクリート殻、伐採木等については、
リサイクル等により最終処分量を可能な限り減少するように努めるとともに、
工事着手までに関係機関と協議を行い、処理計画を策定し、県及び関係市町に報告いたします。
(「8.15.1 産業廃棄物」に記載) |
10 その他 |
工事中または供用後において環境に影響を及ぼす新たな事実が判明した場合には、
県および関係市町に報告するとともに、適切な措置を講じること。 |
(1) 工事中及び供用後に実施する調査において、環境に及ぼす新たな事実が判明した場合には、
速やかに県及び関係市町に報告するとともに、適宜、関係機関と協議を行い、
適切な措置を講じることといたします。
(第10章 事後調査及び環境監視」に記載) |