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池ノ河内湿原

いけのこうちしつげん

池ノ河内湿原

この湿原は、敦賀平野を流れる笙ノ川の源流部に位置し、周囲を低山によって囲まれた凹地に形成されいます。湧水、及び周囲から流れ込む水によって潤され、南東側は通称「阿原ケ池」といわれる池となっています。湿原の大部分は主にハンノキの湿生林となっていますが、中央部は、極端にハンノキが倭性化し草原状となって、ミズゴケが繁茂し、その一部が高層湿原状となっています。ここには、多様な湿生植物の群落が形成され、今や希少種となっている植物が多く生育しています。主なものをあげると、カキツバタ、コバギボウシ、ミツガシワ、ヤナギトラノオ、コウホネ、ミズドクサ、ドクゼリ、ヒメザゼンソウ、カキラン、サワラン、トキソウ、ヤチスギラン、ミカズキグサ、モウセンゴケ、オオニガナ、サンショウモ、サワオグルマ、マアザミなどで、中でもヤナギトラノオ、ミズドクサは、本県ではここだけに生育し、日本の南限とされています

また、豊富な昆虫相が見られ、さらに、鳥類の繁殖、休憩地としてよい生息環境となっているなど池を中心とする湿原一帯は、県内では他に見られない動植物の生息地となるなど、貴重な自然環境となっていることから、集水域を含めた約111haの地域が県自然環境保全地域に指定されています。


所在地敦賀市池河内
湿地タイプ低層湿原
面積28ha
標高300m
保護区指定池河内自然環境保全地域
県指定鳥獣保護区特別保護地区



湿地データ出典 「第5回自然環境保全基礎調査 湿地調査結果(1995年3月 環境省)」
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