六呂師スキー場のふもとにある0.5haほどの小さな湿原が妻平湿原です。平成2年に近くに福井県自然保護センターが建設されてからは、同センターの野外施設である自然観察の森の一部となり、訪れる人も多くなりました。
この湿原の見所は、何といっても初夏に純白の花を咲かせるミツガシワの群落です。リンドウ科のこの植物は、花はもちろんのこと端正な3枚の葉を広げた姿にも趣があります。
山側に向かって徐々に水深が深くなり、それに応じて色々な植物群落がモザイク状に分布する様子は、湿原の成り立ちを理解する上でも格好の場所です。また、植物では、ミツガシワの他にもカキラン、トキソウ、ミズトンボ、モウセンゴケなどの珍しい湿原植物を観察することができます。動物では、オオコオイムシやマルタンヤンマなどの水生昆虫や近年ほとんど見ることができなくなった水鳥のヒクイナの記録があるなど数少ない水辺の自然として重要です。
所在地 | 大野市南六呂師 |
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湿地タイプ | 低層湿原 |
面積 | 0.6ha |
標高 | 510m |
保護区指定 | 奥越高原県立自然公園特別地域 県指定鳥獣保護区 |