福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
地形地質
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名   称 蒼島の地形・地質
学   名
分 類 1 地形地質
分 類 2
位   置
(2kmメッシュ番号)
小浜市:加斗(1085,1086,1097,1098)
選定理由 地形形成史から見て典型的な地形
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  内外海・大島の両半島に囲まれた小浜湾の中に,お碗を伏せたような形で,海にぽっかり浮かんだような小島の蒼島は,鬱蒼と繁るナタオレやタブの木で覆われている.島の周囲は所々急崖をなして海中に入るが,周りは小海食崖と岩塊,さらには,小さな波食台が発達している.島頂の標高はおよそ40m で,北域植物相の南限,南域植物相の北限が重なる地域としても注目されている.特に,木質部の硬いナタオレの木はこの島を代表する植物である.地質は,頁岩・砂岩とその互層からなり,著しく千枚岩化し,風化岩は灰白色の特異な性質を呈している.
保護の現状
 と留意点
 蒼島は,旧丹後街道の小浜から高浜に至る湾内のおおよそ中間に当たり,荒木から加斗集落の砂浜と松林の美しい海岸を背景にして,波静かな海面に浮き島のように存在している.27 号線の国道や海岸線の改修によって,後背地形が大きく変化しているが,離れ島の蒼島は若狭湾国定公園第1 種特別地域及び天然記念物に指定されており,植物群落においても重要な所である.近年のマリンレジャ−の隆盛によって,島やその周辺地域が荒らされることのないよう十分な保護の対策が望まれる.





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)