福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
地形地質
[先頭ページ] [前のページ] [次のページ]
名   称 赤礁崎の二畳紀放散虫化石
学   名
分 類 1 地形地質
分 類 2
位   置
(2kmメッシュ番号)
大飯町:赤礁崎(1096)
選定理由 古生物学的に重要な地点
区   分 A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの)
解   説  大飯町大島半島の北東端の赤礁崎は,舞鶴帯と丹波帯との間に発達する超丹波帯の模式地の一つである.Follicucullus scholasticus やAlbaillella triangularisなど,超丹波帯に特徴的な二畳紀後期を示す放散虫化石の新種が記載された露頭が発達する場所でもある.かつて赤礁崎は丹波帯古生層(堅海層)に分類されていた.しかし,1985 年,前述したような放散虫化石の発見をきっかけに再検討された.その結果,丹波帯に特徴的な岩石とは異なって,砕屑岩を主とし,大陸棚から大陸斜面に堆積した岩相を示すことが判明した.このことにより,二畳紀の地層が,舞鶴帯の南側,丹波帯の北側に分布することが明らかになった.赤礁崎では,見かけの下位より,1 .赤色層状チャート,2 .灰緑色層状珪質頁岩,3 .黒色頁岩,4 .砂岩やチャートのブロック状岩体を含む黒色千枚岩質頁岩が分布する.このうち,1 や2 からFollicucullus bipartitus ,Fo .charveti ,Fo .scholasticus morphotype T,Fo .scholasticus m .U,Albaillella triangularis などの放散虫化石が得られている.
保護の現状
 と留意点
 一帯は若狭湾国定公園に指定されている.超丹波帯を特徴づける放散虫化石の模式的産地として学術的にも貴重である.今後とも残していくべき露頭である.


 (図上のNO.178ポイント)


(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)