福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
地形地質
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名   称 鳥浜貝塚
学   名
分 類 1 地形地質
分 類 2
位   置
(2kmメッシュ番号)
若狭町(旧三方町):鳥浜(961)
選定理由 その他地質学的に貴重な地点
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  鳥浜貝塚は,縄文時代草創期(約1 万年前)から縄文前期(約5,500 年前)の低湿性集落に残された遺跡貝塚で,5,500 年前には貝塚を形成していた.鳥浜遺跡が位置する現在の地表面が存在する水田面は海抜3 〜3.5m であるが,遺物包含層は主に0 〜−3m の間に分布している.この貝塚は,現在三方湖岸より約1km 内陸側に位置しているが,数千年前には三方湖が奥深く入り込んでおり,その当時に微高地に立地した集落から湿地へ遺物が捨てられることにより形成されたと考えられる.遺構として竪穴式住居跡3基・住居跡,遺物として丸木舟・縄・ヒョウタン・土器などが出土している.鳥浜貝塚の位置する現地形は,はす川のデルタである.
保護の現状
 と留意点
 鳥浜貝塚の遺跡そのものは,若狭歴史民俗資料館に復元・資料展示されているが,現地そのものも残すべきである.現在はその位置に碑が建てられていることで分るが,今一度周辺の自然環境も含め整備するのが望ましい.縄文人の生活を総合的に復元できる貴重な遺跡だけに重要である.





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)