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名 称 |
美浜町和田海岸の変成岩(虎石)、ブラックサンド | ||
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学 名 |
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分 類 1 |
地形地質 | ||
分 類 2 |
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位 置 (2kmメッシュ番号) |
美浜町:和田(947) | ||
選定理由 |
希少な鉱物・岩石を産出する地点 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
美浜町和田の北東の海岸である天王山の北斜面には,海食急斜面が発達する.そこに露出する岩石類は,スランプ性の頁岩で,中に層状チャートのブロックを含んでいる.化石年代は不明であるが,おそらく,中生代ジュラ紀であろう.露出がたいへん良く,チャートに貫入している安山岩などの様子が明瞭に認められる.岩石全体にホルンフェルス化しており,敦賀半島の花崗岩や三方の花崗岩などの影響が及んでいることを示す.和田海岸を始めとする天王山北側には接触熱変成作用を受けて,多くの多様な変成岩類,晶洞,変成鉱物等が出現している.頁岩をはじめとして,緑色岩,チャート,石灰岩,砂岩,貫入岩類などが変成作用を受け,これらの岩石類が美しいコントラストをなして分布している.それらから供給された砕屑物は,巨礫から小礫,さらには黒砂となって石浜海岸を作り上げている.礫は,波浪による円磨が進み,円礫となっている.当然ながら,この海岸の礫はホルンフェルスが主体である.海浜礫中の結晶質石灰岩は方解石粒の結合結晶からなる糖晶質石灰岩であり,黒色頁岩は黒色堅固なホルンフェルスであり,中には黒色キンセイ石ホルンフェルスも散在している.砂岩やチャートは熱変成により,珪岩となっている.チャート,砂岩は脈状に発達している.これらは縞状の紋様に見えることから虎石と呼ばれ,銘石のひとつに挙げられており,庭石として珍重される.たいへん露出がよいので,スランプ性堆積物等の教育・研究に役立つと思われる. | ||
保護の現状 と留意点 |
上述したように,和田の石浜はホルンフェルス類によって敷詰められている.特に珪化した縞状の岩類の紋様は美しいので,愛石家などによって持ち去られている.県内の海岸には,特質な砂浜や石浜が存在しているが,この和田浜の海岸のように,ホルンフェルスの多産する海岸は他に見られない.また,防波堤等の工事に当たっては露出がなくならないような配慮が望まれる.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |