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名 称 |
美浜町弁天崎の海岸地形と水晶ヶ浜 | ||
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学 名 |
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分 類 1 |
地形地質 | ||
分 類 2 |
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位 置 (2kmメッシュ番号) |
美浜町:弁天崎,水晶ケ浜(917,918,935,936) | ||
選定理由 |
希少な鉱物・岩石を産出する地点,地形形成史から見て典型的な地形 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
弁天崎は,水晶ケ浜の砂浜海岸が岩石海岸に変化する所で,若狭湾が沈水した時に山嶺が海水に溺れて残っている部分である.弁天崎の周りに見られる岩礁や,その上に立つ岩柱は,素晴らしい景観をつくっている.弁天崎には,主として花崗岩と中・古生代の砂岩・頁岩そして熱変成岩の3 岩類と,それらを貫く岩脈が存在する.弁天崎の西側半分は花崗岩で,東側は,熱変成岩である.変成岩は,たいへん堅固なホルンフェルスであり,紫色ないし黒紫色を示して,花崗岩による熱変成作用特有の模様をなし,よく観察すると鉱物の配列や,斑晶状に入るキンセイ石等が認められる.弁天崎から東方の海岸線に広がる海食棚に転がる巨大な岩石群,その間に起立する岩柱が,黒と白の二色の張り合わせた石板のように,花崗岩と古期岩類が見事に接している.弁天崎から北に向かうと,袋状の丹生湾が現れる.丹生湾の菅浜から竹波までの砂浜海岸を「水晶ケ浜」とよんでいる.水晶ケ浜のある敦賀半島は白亜紀末の花崗岩からできており,砂浜の砂はこの花崗岩が風化して放出されたものである.原子力発電所の建設に伴い,1971 年に半島西岸の道路が整備されて以降,海水浴場として脚光をあびた.点在する奇岩と白い砂浜,それに青い海のコントラストが景観上すぐれている.この海岸線は,まさに絶景であり,見飽きることがない.それは,おおよそ1 qにも達する砂浜海岸と,奇岩の乱立する岩浜海岸が自然体そのもので存在するからである.花崗岩と中・古生層の堆積岩の接触部が露出する所で観察価値の高い所でもある. | ||
保護の現状 と留意点 |
近年海岸線は沿岸流の侵食によってやせ衰える傾向が見られる.これは,後背地の河川等の改修によって運搬砂の急激な減少が大きく関わっているものと予想される.また,訪れる人々による海岸の汚染や,荒廃もある.とくに,近年の釣りブームにより,マナーの悪い釣り人も多くなり,そのため環境の悪化が著しい.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |