福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
地形地質
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名   称 弁天崎の巨晶花崗岩(ペグマタイト)、晶洞、洞穴
学   名
分 類 1 地形地質
分 類 2
位   置
(2kmメッシュ番号)
敦賀市:松原,二村,名子,鷲崎(862,863,864)
選定理由 希少な鉱物・岩石を産出する地点
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  敦賀半島南東部の弁天崎以南は,中・古生代の堆積岩類が露出しているが,弁天崎以北には粗粒の結晶を含むピンク色の花崗岩が露出している.花崗岩には様々な方状の柱状節理が発達している.花崗岩内に貫入岩としての巨晶花崗岩,アプライト,石英斑岩,石英脈等が数多く存在する.特に,巨晶花崗岩(ペグマタイト)はよく目立ち,その中の結晶の最も大きいものでは10 数cm に達する.雲母類は一般に黒色をなすが,場所(手ノ浦)によっては,雲母の中に放射性鉱物が含まれおり,そのため,放射状形態を示す風化組織も存在する.巨晶花崗岩は南西−北東系の節理に沿って脈状あるいは捕獲岩状に産する.巨晶花崗岩の露出部は波浪による差別侵食が進行し,洞穴をつくることが多い.これらの脈岩類内にはしばしば晶洞が存在し,その晶洞内に水晶ができている.大きいものでは20cm 以上に達する.
保護の現状
 と留意点
 ここの巨晶花崗岩類は際立って大きい結晶を有し,しばしば晶洞を持つ.その内部に,大型の水晶が存在し過去から相当数の水晶が採集されている.岩石の結晶化作用の仕組みなどを観察する上で,貴重な地域である.





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)