福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
地形地質
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名   称 玉川の海食洞
学   名
分 類 1 地形地質
分 類 2
位   置
(2kmメッシュ番号)
越前町(旧越前町):越前岬(931)
選定理由 地形形成史から見て典型的な地形
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  越前岬から黒崎にかけての岩石海岸には,離水したノッチ,ベンチ,海食洞がいたるところに見られる.これらの海岸地形は波の侵食作用によって形成されたものであり,かつてはこの高さに海水面があったことを示すものである.このうち海食洞は波の作用によって海食崖の基部に形成された窪みであり,その基底面はかつての海水準を示すとされている.玉川の海食洞は越前岬の南約1km に位置し,小断層に沿って窪みが形成されている.海食洞の海面からの高さは約10m 以上あり,海食洞形成以降,相対的にこれだけ隆起したことになる.海食洞の中には玉川観音が祀られていたが,トンネルの新設に伴って,玉川集落の近くに移転した.またこの海食洞以外にも呼鳥門北側,越前岬付近,梅浦北西側,小樟付近をはじめとし,多くの海食洞が知られている.
保護の現状
 と留意点
 現在,玉川海食洞は玉川観音の移転により,元の海食洞の姿にもどっている.しかし,他の海食洞の中には,ゴミすて場に使われているものや貯蔵庫,倉庫として使われているものもあり,その利用,開発には慎重でなければならない.


 (図上のNO.118ポイント)


(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)