福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
地形地質
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名   称 越前岬
学   名
分 類 1 地形地質
分 類 2
位   置
(2kmメッシュ番号)
越前町(旧越前町):越前岬(931)
選定理由 地形形成史から見て典型的な地形
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  越前岬は越前海岸で最も西に突き出した地点であり,越前岬灯台は数10m を越える断崖の上に立っている.この付近には,狭いながら標高5 〜10m の低位段丘と標高110 〜120m の中位段丘が断続的に分布しており,灯台はこの中位段丘面上に設置されている.低位段丘と中位段丘とは海食崖で隔てられており,その傾斜は下部ほど急で,所によってはオーバーハングしているところもある.またその基底部には海食洞やノッチ,ベンチも多数見られる.この付近一帯の基盤は,中新統国見累層の堆積岩類により構成されている.岩質は,凝灰質礫岩を主体に凝灰質砂岩,凝灰質頁岩および凝灰岩からなる.これらの礫種は現在の丹生山地に見られるものとは異なり,より海側にその供給地があったと判断される.鳥糞岩(116 )はすべてこの礫岩からなり,その断崖は雄大である.
保護の現状
 と留意点
 現在のところ保全状態は良好である.越前海岸の中でも越前岬付近が最も雄大な景観を呈したところである.それだけに開発には慎重でなければならない.


 (図上のNO.117ポイント)


(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)