福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
地形地質
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名   称 和布〜浜住海岸の火山岩類と第四系
学   名
分 類 1 地形地質
分 類 2
位   置
(2kmメッシュ番号)
福井市:和布[メラ](777,778,779,814,815)
選定理由 その他地質学的に貴重な地点,(特異な地質構造が見られる地点)
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  本地域においては丹生山地に分布する新第三紀中新世の最上部の堆積岩類や火山岩類が露出する.これらを不整合に被覆して,主に砂層からなる更新世後期の第四系が発達する.特に浜住地区では,この不整合の形状から当時の波食台(古波食台)の様子がよくわかる.海岸部では和布安山岩が,海水面の低下にともなう側方侵食から取り残されて塔状にそびえている.その頂部は波食を受けてほぼ平坦になっている.化石としては貝類やウニ類による更新世後期の生痕化石が波食崖に残されている.さらに海岸に分布する鷹巣安山岩と和布安山岩の表面には恐らく縄文時代のものと思われる生痕化石が一面に広がっているところも存在する.和布海岸では鷹巣安山岩の貫入によって和布安山岩が熱変質を受けている.この地域の北部海岸は三里浜砂丘が広くのびており,コントラストのある景観を呈している.
保護の現状
 と留意点
 越前加賀海岸国定公園の鷹巣海水浴場の南端部に位置している.生活区域となってる部分もあり開発が及ぶことも考えられるが,今後とも保存が望まれる.





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)