福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
地形地質
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名   称 藤倉谷のドロマイト・チャート
学   名
分 類 1 地形地質
分 類 2
位   置
(2kmメッシュ番号)
南越前町(旧今庄町):芋ヶ平(420)
選定理由 希少な鉱物・岩石を産出する地点
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  今庄町芋ケ平から岐阜県へ抜ける高倉林道にはチャートや砕屑岩が露出している.標記のドロマイトは林道の比較的麓に近いところに露出している.このドロマイトはチャートと接しているのみならずドロマイトそのものがチャート化している.この種の岩石組み合わせは美濃帯ではきわめてまれである.チャート化したドロマイトには正延性玉随が含まれている.このドロマイトに接する層状チャートには放散虫などの海域の堆積物であることを示す証拠はほとんど認められない.このドロマイトは厚さが20m ほどあり,走向方向には300m 程追跡可能である.ドロマイトに接するチャートや二次的チャートは白色である.風化したドロマイトは,茶色ないし黒茶色である.新鮮な部分は薄緑ないし灰色である.ドロマイトの内部には堆積性あるいは風化に関係すると思われる構造があるが,それらの成因は不明である.
保護の現状
 と留意点
 林道沿いの露頭であり,今のところ良好に保存されている.林道改良に伴う露頭の吹き付け等はできるだけ避け,露頭を維持することが望まれる.





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)