福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
地形地質
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名   称 野見ヶ岳の山頂池(武周ヶ池)
学   名
分 類 1 地形地質
分 類 2
位   置
(2kmメッシュ番号)
南越前町(旧南条町):牧谷(565)
選定理由 地形形成史から見て典型的な地形
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  福井県南条山地には,山頂部や尾根筋に池が発達する場合がある.今庄町と岐阜県の分水界に位置する夜叉ヶ池(78 )や今庄町桝谷の東部の尾根筋に位置する高谷池(76 )は有名である.同様な山頂池が,南条町と武生市の境界の尾根に発達している.武周ケ池と呼ばれるこの池は,日野山と岩木山をつなぐ尾根の直ぐ南側(南条町側)に位置する.池の成因はよく分からないが,小規模な地辷りが発生したが,辷りきらずに高いところに残ってしまったため,滑落崖の下に池ができた可能性が高い.水がどこから来ているかについてもよく分からないが,降雨が集積したものであろう.周囲100m 程度,水深2m 程である.沼地化している.別名,龍神池.この池は礫岩・砂岩(多分足羽(累)層)の分布範囲にあるが,近くの尾根のこぶ(小さな高まり)には濃飛流紋岩(日野山流紋岩)が存在する.南条町から池田町へ抜ける林道の峠からこの池までの遊歩道ができており,おおよそ1 時間で池に到達する.遊歩道には,流紋岩,砂岩,礫岩が露出している.
保護の現状
 と留意点
 尾根筋の池であり,また,あまり人が近づかない所であり,良好に保存されているが,遊歩道の整備によりマナーの悪いハイカーなども近寄る可能性があり,それによる環境汚染が心配される.


 (図上のNO.70ポイント)


(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)