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名 称 |
鍋倉山 | ||
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学 名 |
− | ||
分 類 1 |
地形地質 | ||
分 類 2 |
− | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
丸岡町:龍ヶ鼻ダム(371) | ||
選定理由 |
地形形成史から見て典型的な地形 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
鍋倉山は丸岡町龍ヶ鼻ダム近辺に発達する流紋岩体が構築している.竹田礫岩および上竹田礫岩中に貫入している大岩体で,大岩体独立峰をなし,異様な地形を示している.流理面の構造や分布などの産状から,上向きに開いた漏斗状の貫入岩体と推定される.鍋倉山の南側には,本流紋岩と直接接して標高320m 付近に竹田礫岩が分布しているが,これは貫入の時に基底の竹田礫岩を乗せたまま上昇してきたことを示すかもしれない.本流紋岩類は,緑灰色〜灰色を呈し,斑晶としては石英・長石・角閃石等が含まれる.また,著しい流理構造が発達している部分もあり,特に風化面においては明瞭に認められる.また自破砕溶岩となっている部分も存在する.岩質的には曽谷石英安山岩に酷似しており分布域も重なっている.これらのことから,鍋倉山流紋岩の方がやや後期の貫入であろうが,時間的な差はほとんどなかったものと考えられる.竹田川をはさんだ鍋倉山の対岸では,厚さ10 〜15m の岩床として,標高160m 付近で竹田礫岩層にほぼ水平に貫入している.本岩は,鉱脈や小断層に沿って分布しており,竹田鉱床の生成に関係が深いものと考えられる.鍋倉山は龍ヶ鼻ダムの堰堤に接しており山頂部も鍋底のように平らでずんぐりしており,山の景観に目を惹かれる. | ||
保護の現状 と留意点 |
現状のままでの保存が望まれる.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |