福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
地形地質
[先頭ページ] [前のページ] [次のページ]
名   称 真名峡の飛騨片麻岩
学   名
分 類 1 地形地質
分 類 2
位   置
(2kmメッシュ番号)
大野市:真名峡(189,190,213,214)
選定理由 その他地質学的に貴重な地点
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  真名峡とは,九頭竜川の一大支流である真名川の一部で,五条方発電所上流部から真名川ダムにかけての深い峡谷を指す.峡谷沿いには船津花崗岩類や飛騨片麻岩類が広く露出している.飛騨片麻岩類は片麻岩および晶質石灰岩を主要構成岩石としており,和泉村西部の朝日付近までの東西約12km ,南北約2km の範囲に分布する.真名川流域では灰色〜白色を呈する結晶質石灰岩が塩基性片麻岩中に幾層も挟まれている.片麻状構造の片理の走向は一般にWNW- ESE で,北に急傾斜している.変成岩類の年代ははっきりしないが,先カンブリア紀起源で,中生代に再度変成したと考えられている.片麻岩類は,周囲の手取層群とは断層で接し,船津花崗岩に貫かれ,さらに荒島岳南方では新第三系火山岩類に覆われている.船津花崗岩は荒島岳西方の南北約6km ,東西約4km の地域に分布する.年代測定はなされていないが,その形成年代は他の船津花崗岩と同様,ジュラ紀中期頃と推定される.
保護の現状
 と留意点
 かつては真名峡沿いの国道脇露頭に良好な片麻岩露頭が見られたが,現在ではセメントの吹付けによりほとんど見られなくなってしまった.





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)