福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
地形地質
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名   称 大野盆地南東端部の泥流堆積物
学   名
分 類 1 地形地質
分 類 2
位   置
(2kmメッシュ番号)
大野市:南六呂師,塚野原台地(159,160,161,162,183,184,185,186,207,208,209,210)
選定理由 火山活動に関する地形
区   分 B(県レベルで重要なもの)
解   説  本地域には経ヶ岳山体の大規模な崩壊によりもたらされた堆積物が広く分布し,緩やかな扇状地状の地形を形成している.泥流堆積物分布域には泥流により運ばれてきた巨大な伏石(ぶくいし)と呼ばれている火山岩の岩体が点々と分布する.また下流側においては流山地形が発達している.これらの堆積物は現在,泥流発生後の九頭竜川の侵食作用により分断されているが,空中写真より確認できる泥流堆積物・伏石の分布からその供給路,規模を知ることができる.このような明瞭な大規模火山泥流堆積物の分布は,全国的に見ても数は少なく,貴重である.
保護の現状
 と留意点
 塚原野においては,耕地整備により,流山地形はほとんど取り除かれ,その面影すら認められなくなっている.また伏石についても小さな岩体は整備の際,取り除かれ,現在は除去不可能な巨大なものしか残されていない.今後,わずかに残された流山や伏石は,火山泥流があった証拠として保護していく必要がある.





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)