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名 称 |
大野市打波川上流中村の石灰華 | ||
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学 名 |
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分 類 1 |
地形地質 | ||
分 類 2 |
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位 置 (2kmメッシュ番号) |
大野市:中村(96) | ||
選定理由 |
希少な鉱物・岩石を産出する地点 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
大野市旧中村の打波川右岸の山際の崖の途中から流れ落ちる地下水が炭酸塩を沈澱させている.崖の高さは20m ほどであり,常時豊富に水が流れ落ちている.多分飛騨変成岩の中の割れ目を地下水が流れているうちに変成岩中の石灰岩と接触し,カルシュウム成分(Ca )を溶かし込み,地表に出ると特にそれらが空気中の炭酸ガス(CO2 )と反応し,方解石(CaCO3 )として沈澱するのであろう.沈殿している岩石は,黄色から黄褐色の,空隙が多い石灰岩で,堆積構造は認められない.顕微鏡下でも明瞭な結晶は認められない.自然界の中で,化学的沈殿岩が形成されつつある現場であり,教育用としても研究用としても興味深い. | ||
保護の現状 と留意点 |
大野市の指定文化財(自然)に指定されており,石灰華の周囲にはロープが張られている.石灰岩が沈殿している露頭には簡単に接近できるが,岩石そのものには面白みはないので,一般人が露頭を荒らすことはないと思われる.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |