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名 称 |
細呂木駅前の岩相と化石 | ||
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学 名 |
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分 類 1 |
地形地質 | ||
分 類 2 |
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位 置 (2kmメッシュ番号) |
あわら市(旧金津町):細呂木駅前(502) | ||
選定理由 |
古生物学的に重要な地点 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
ここには新生代新第三紀中新世の河南累層上部が分布する.やや凝灰質な泥質砂岩中からは多くの化石が産出する.二枚貝は両殻で産出するものが多いが,生息姿勢を保っているものは少ない.したがって,貝の生息地域から,死後わずかに運ばれて堆積しているものと判断される.ただし,ノムラナミガイ(Panopea nomurae ),オキシジミの仲間(Cyclinalunulana )などの生息時に深く底質中に潜って生息していた種は生息時のままの姿勢で保存されている.産出する化石の中で特に多産するのはカケハタサルボウガイ(Anadara (Hataiarca )kakehataensis ),カガミガイの仲間(Phacosoma sp.),オキシジミの仲間(Cyclinorbis lunulata )などで,ムカシエンコウガニ(Calcinoplax antiqua )やアオザメ(Isurus planus )の化石も産出する.また,その上位の凝灰質中粒砂岩中からはキムラホタテガイ(Mizuhopecten kimurai ),オオサワノモシオガイ(Nipponocrassatella osawanoensis )などの貝化石を産出する.なお,これらの新第三紀の地層を不整合で覆い,第四紀更新世の細呂木層が分布する.ここでは礫層と泥層が互層し,泥層からは多くの植物化石が産出する.さらに細呂木層を覆って芦原砂層が分布する. | ||
保護の現状 と留意点 |
この場所は土砂採掘場であったが現在,細呂木小学校を建築中で,従来あった露頭のほとんどがなくなった.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |