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名 称 |
金津町沢の貝化石 | ||
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学 名 |
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分 類 1 |
地形地質 | ||
分 類 2 |
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位 置 (2kmメッシュ番号) |
あわら市(旧金津町):沢(502) | ||
選定理由 |
古生物学的に重要な地点 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
金津町沢には新生代新第三紀中新世の細坪層下部が分布する.岩相は塊状の泥岩で,新鮮な時には灰色から黒色であるが風化すると灰白色になる.細坪層は浮遊性有孔虫化石の研究から1,600 〜1,550 万年前頃に堆積したことが明らかになっている.沢からも多くの浮遊性有孔虫や底棲有孔虫が産出する.また,ワタゾコツキヒガイ(Propeamussium tateiwai ),オオツキガイモドキ(Lucinoma actilineata ),クロダユキハネガイ(Limatula kurodai )など水深100 〜400m 前後に生息していた貝化石も産出する.これらが地層中に散在しており,ほぼ原地性と考えられる.中でもオオツキガイモドキは明らかに生息地にそのまま埋没したような産状を呈する.そのほか,ニシン科を中心とした多くの魚鱗化石が産出する.また,この地域では珍しいウバザメ化石(Cetorhinus sp.),ウニ(Linthianipponica ),カニ(Callianopsis titaensis, Trachycarcinus huziokai ),ウミユリ(Isocrinus sp.)などの化石を産出する. | ||
保護の現状 と留意点 |
福井県下では珍しい浅海下部〜半深海(水深100 〜400m 前後)の化石を産出する代表的産地である.露頭は風化によりだいぶもろくなってきており,現在はあまり化石の産出が期待できない.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |