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名 称 |
ニホンツキノワグマ | ||
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学 名 |
Vespertilio superans | ||
分 類 1 |
哺乳類 | ||
分 類 2 |
食肉目クマ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
特定せず | ||
選定理由 |
分布限界種・亜種 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの)
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解 説 |
アフガニスタン,パキスタンからヒマラヤを通り,中国,朝鮮半島,そして海南島,台湾,日本に分布するアジアクロクマ(またはヒマラヤグマ)の日本産の亜種である.日本では,本州,四国,九州に分布している.しかし,西日本をはじめ各地で分布域の分断化と孤立化が進んでおり,危機的状況に陥る可能性のある地域個体群は多く,九州ではすでに絶滅した可能性が高く,四国でも生息数は数頭と予想される.本県では,約600 頭が平野部を除いてほぼ全域に生息している(1991 〜1995 年の調査).しかし,嶺南地方の個体数は約50 頭と推定されており,減少傾向にある.主に冷温帯落葉広葉樹林(ブナ林,コナラ林)を中心に生息する.しかし,樹齢の高いスギ植林地にも生息する.また,山が近くにあれば,海岸や平地にも出てくる. | ||
保護の現状 と留意点 | 現在,国内的には「鳥獣保護法」による狩猟の対象であるが,「種の保存法」によって国際的な譲渡などは規制されている.本県において,本亜種は狩猟および有害駆除として捕獲されている.しかし,現在のままの生息環境の改変が進み,狩猟,有害駆除による捕獲を継続した場合では個体数の減少が考えられる.生息動態を定期的に調査し,科学的管理体制に基づいて生息環境の保全,捕獲個体の管理を行なっていく必要がある.また,植林されたスギの皮剥などの被害防除対策や,被害防止のための普及啓発活動も求められる. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |