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名 称 |
福井市西下野日野川旧河川敷内の残存池とその周辺 | ||
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学 名 |
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分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
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位 置 (2kmメッシュ番号) |
福井市:西下野(662) | ||
選定理由 |
生物学的な多様性(種数)を保持している自然 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
福井市西下野の日野川の河川敷きは,足羽川との合流点に近い下流域に位置し,左岸にはかっての河川の跡が溜め池状に残されている.池の上端には堤防の基部からの僅かな水の流入があり,夏季にも渇れることはなく,また,周囲にはヤナギ,オニグルミなどが生えており,良好な止水環境を維持している.堤防や高水敷きの部分はアザミ,イタドリ,ヨシ,各種のイネ科など植物の種類も多く,この一帯からはキバネアシブトマキバサシガメ,オオサカアオゴミミシ,ヤコンオサムシ,チビサクラコガネ,チビハサミムシなど河川環境を代表する種や,希少種のフクイアナバチが確認されている.池に生息する昆虫類についての調査はまだ充分でないが,これまでにゲンゴロウ類とガムシ類だけでも18 種確認されており,その中には原色福井県昆虫図譜(1938 )以来の記録となるシマゲンゴロウが含まれる.さらに,トンボ類でもホンサナエ,オジロサナエなどが採れており,平野部の止水環境として貴重な存在である. | ||
保護の現状 と留意点 |
左岸にある残存池は県内では残り少ない良好な止水環境である.しかし,その周囲の日野川の河川敷内は,その中に水田や牧草地などの管理された環境がかなりあり,さらに堤防も定期的に草刈りが行われている.また,左岸の南側では現在福井市による造成事業が進行中で,残存池に流入している水脈の変化が心配される.将来的には治水のための護岸工事が計画されることも予想されるが,この貴重な残存池とその周囲をどのように保全するか,治水,水利,保護等を考慮しての検討が望まれる.また,残存池の生息状況の調査も重要である. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |