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名 称 |
クロシジミ | ||
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学 名 |
Niphanda fusca | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
チョウ目シジミチョウ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
和泉村:下大納(125,145,146,147) | ||
選定理由 |
希少種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
雌雄異形の種で♀には色彩斑紋に変異があり,翅表が黒褐色のものから,基部に青色鱗のあるもの,白色斑を有するものなどがあり,県内のものでも同様の変異が認められる.本州,四国,九州に分布するが,生息地は局所的である.国外では中国大陸中北部,朝鮮半島に分布する.県内では大野郡和泉村に生息地が点在する.この他,大野市六呂師での目撃情報がある.和泉村では6 月下旬から羽化が始まり8 月上旬までみられるが,何れの生息地でも個体数は多くない.2 齢以後の幼虫はクロオオアリの巣の中で育つことが知られているが,県内での幼生期に関する調査報告はない. | ||
保護の現状 と留意点 |
和泉村では村の「自然風物保護に関する条例」で保護対象(第3 条に基づく「保護物件」)に指定され,採集禁止の立て看板が村内の何ケ所かに立てられている.生息地保護についての対策は取られていない.最初に発見された和泉村下大納では渓流沿いに生息地が点在するが,その中で最も個体数の多かった和佐谷の入口付近では,伐採により環境が大きく変わり個体数は減少している.全国的にも生息地が減り続けている種で,生息環境の保全が最も望まれる種である.それには先ず県内,特に和泉村とその周辺での詳しい生息状況の調査を行い,それをもとに生息環境の保全に努める必要がある. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |