福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
昆 虫 類
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名   称 ヒサマツミドリシジミ
学   名 Chrysozephyrus hisamatsusanus
分 類 1 昆虫類
分 類 2 チョウ目シジミチョウ科
位   置
(2kmメッシュ番号)
武生市:日野山(602),南越前町(旧南条町):杣山(604,605),杣木俣(453),南越前町(旧今庄町):広野(534),大河内(494,495),岩谷(535),孫谷(644),二ツ屋(681),敦賀市:黒河(838,839,870,871),小浜市:上根来(1038)
選定理由 希少種
区   分 A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの)
解   説  雌雄異形で♂は翅表が金緑色に輝き美しい.♀では茶褐色の地色に青藍色と橙色斑を有する.本州(新潟県,長野県,山梨県を結んだ線より西側),四国,九州の温帯性照葉樹林に生息し,国外では台湾に別亜種が分布する.県内では武生市,南条町,今庄町,小浜市上根来から知られるが,何れも植林のできないような急傾斜地に限られ,生息範囲は狭い.年1 回,6 〜7 月に発生するが,県内で成虫による確認例は少なく,殆どが幼虫の食樹ウラジロガシ(ブナ科)の休眠芽に産卵された越冬卵の調査によるデ
-タで,また,越冬卵による調査では生息範囲の下限は標高300m 前後で,それ以下では全く見られない.
保護の現状
 と留意点
 特別な保護対策はとられていないが,これまでに記録のある地域については,現在も生息が確認されている.これは生息地域が植林のできないような急傾斜地に限られるからで,今後これらの生息地がこれ以上狭まらないような配慮が必要である.





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)