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名 称 |
ツバキショウジョウバエ | ||
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学 名 |
Drosophila(Sophophora)oshimai Choo et Nakamura | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
ハエ目ショウジョウバエ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
福井市:深谷(660),大安寺(660),大野市:南六呂師(159),上小池(56),高浜町:小黒飯(1158) | ||
選定理由 |
分布限界種 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
体長1.7mm ほどの小形ショウジョウバエで,明るい黄褐色の体と黄赤色の目を持つ.成虫は訪花性で,ツバキの花に限らず,セリ科やキク科の花の上で見ることも多い.幼虫は,主としてツバキの落花の中で育つことが知られている.同じツバキの落花で繁殖する近縁種に,ヒトクシショウジョウバエがある.東京以南鹿児島まで,主として太平洋側各地で記録されている日本固有種である.福井県では今回の調査で初めて記録されたが,嶺南地方ばかりでなく,嶺北の各地でも採集された.本県は今のところ,この種の分布北限となっているが,南六呂師や上小池のような,比較的寒冷な地域でも記録されたことを考えると,能登半島など海沿いの地域には,もっと北の方まで分布している可能性がある. | ||
保護の現状 と留意点 |
深い山の中よりもむしろ,海岸沿いや人里周辺の開けた場所に多い種であり,そのような地域の自然林の消滅が,このショウジョウバエの消滅につながる.もちろん,落花が主要な繁殖場所となるツバキの保護が必要となる. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |