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名 称 |
エサンキマダラハナバチ | ||
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学 名 |
Nomada esana Tsuneki | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
ハチ目コシブトハナバチ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
大野市:赤兎山(94),嵐(117),谷山(98),中島(265),巣原(268) | ||
選定理由 |
希少種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
北海道恵山産の雌の標本により,1973 年に常木勝次博士が記載された.雄は分かっているがまだ正式に記載されていない.アイヌキマダラ群に属し夏秋のころに姿を現す.体の大部分が黒色で黄色紋があり,一見ナミギングチ類に似ている.前伸腹節心形域は皺点刻を欠き,全面が微細彫刻され指紋状の弱い条刻があるなど,春発生する多くのキマダラハナバチとは大変違った形態的特徴を持っている.全国的にも大変まれな種で,北海道以外は山梨県と福井県の記録があるだけである.大形のコハナバチの一種に寄生するのではないかといわれているが確証はない.本県では大野市赤兎山(登山道),嵐,下打波(谷山),中島(大雲谷),巣原(平家平)など,奥越の中高山帯から採集されている. | ||
保護の現状 と留意点 |
本種の記録はみどりのデータバンク調査の時のものだけで,今回の調査では確認できなかった.特に前回の調査では雌雄ともに多数生息していた大野市中島(大雲谷林道)は,谷間に堰堤が作られ道路は改変されて,本種はもちろんのこと他のハナバチ類も激減した.登山道の整備拡張,舗装などが,本種を始め多くのハナバチ類の生存を脅かしている. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |