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名 称 |
ミドリコハナバチ | ||
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学 名 |
Halictus tumulorum higashi Sakagami et Ebmer | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
ハチ目コハナバチ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
大野市:勝原(141),和泉村:谷戸口(123),朝日前坂(63),小谷堂(45) | ||
選定理由 |
希少種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
欧州から日本まで,旧北区に広く分布するHalictus (Seladonia )属のハチである.欧州のものと日本のものとでは形態的に差異があるので,1979 年に北海道産の標本に基づき新亜種として記載された.日本のものと同じ亜種は,樺太,沿海州,満州,北朝鮮にも分布している.日本では北海道にはごく普通に見られるが,南へ行くほど数が少なくなる.詳細な調査はなされていないが,本州中部では極めてまれな種となり,福井県は分布の南限である.近似種にアカガネコハナバチがあるが,両種は頭部の形態によって明らかに区別することが出来る.本県では,大野市勝原,和泉村谷戸口,前坂,小谷堂といった九頭竜川の中上流域の河川敷に生息している.河原の砂地に穴を掘って巣を作り,花粉や蜜を運び込んで幼虫を育てる. | ||
保護の現状 と留意点 |
和泉村谷戸口の河川敷は,他所から運び込まれた土が盛られて自然の河原の姿を失い,前坂はキャンプ場として開発されて,今回の調査では本種の生息は確認できなかった.残りの生息地,特に和泉村小谷堂では,1983 年から1994 年まで数回の調査を行ったが,毎回本種の生息が確認できた.自然の砂地の残る河川敷は,本種をはじめ希少な多くの蜂類が住んでいるので,環境保全には十分留意しなければならない. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |