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名 称 |
アギトギングチ | ||
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学 名 |
Ectemnius martjanowii (F.Morawitz) | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
ハチ目ギングチバチ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
勝山市:小原峠(92),法恩寺山(181),大野市:三ノ峰(37),六本檜(55),嵐(118),上小池(56) | ||
選定理由 |
分布限界種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
ササキリギングチの生息地雄は大形になるに従って,独得の顕著な下頬突起をもつこと,その大顎が異常なまでに伸長していることを特徴とする.しかし,雌ではこのような変形は全く見られない.シベリア,樺太,朝鮮,千島および本州から発見されているが,奇妙なことに北海道からはまだ発見されていない.本州では中部山岳,秩父,日光,那須,白山から記録されているが,東北地方の北部からはまだ記録がないという特異な分布を示している.特に北海道は調査が不十分とは考えにくく,生物地理学的に興味ある話題を提供している.本種の習性は全く不明であるが,本州では山岳地帯に生息している.県内では,勝山市,大野市において,7 月から9 月にかけて,標高1,300m 以上の山岳地帯で記録されており,本県が分布の南限地になる. | ||
保護の現状 と留意点 |
みどりのデータバンク調査では,三ノ峰,六本檜,嵐で記録された(福井県自然環境調査研究会昆虫部会,1985 ).今回の調査で小原峠,上小池が加わり標高も800 〜900m の所まで生息することが明らかになった.しかし,分布調査および生態調査はまだ不十分である.豊かな生態系でなければ本種の生存は不可能と思われるので,特に高地の落葉広葉樹の保存が必要である. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |