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名 称 |
タケウチギングチ | ||
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学 名 |
Crossocerus takeuchii Tsuneki | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
ハチ目ギングチバチ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
大野市:上打波(96),和泉村:角野前坂(63),三面(63),米俵(68) | ||
選定理由 |
希少種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
本種は竹内吉蔵博士が採集した北朝鮮産の1 ♀に基づいて,常木博士が1957 年に記載された蜂である.羽田氏が和泉村三面で採集された2 ♀が県内は勿論,国内での最初の記録である.県外からの記録はまだない.立枯木によく飛来するが,おそらく,そこに営巣するものと思われる.県内では和泉村の三面,朝日前坂および角野前坂で,また大野市上打波の中洞で,9 月から10 月に,アブラムシのついたクルミ林の下草や立枯木で記録されている非常に珍しい蜂である.谷川沿いのクルミ林には多種多様な蜂類がアリマキの蜜をなめに飛来する.また,秋になると生息環境が日増しに厳しくなるので,より穏やかな谷間へと移動すると推定される.よって和泉村石徹白川流域には,益々多くの種類の蜂が集まるのであろう. | ||
保護の現状 と留意点 |
みどりのデータバンク調査以後に,県内だけで発見された大変珍しい種である.最近はどの山林もスギの植林の面積が増え,落葉広葉樹林が少なくなりつつある.本種を保護するには一定面積の落葉広葉樹林の確保が必要であろう.また,石徹白川流域の場合,流域沿いにあるクルミ林を含めた一帯の自然を大切に保存したいものである. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |