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名 称 |
フカイオオドロバチ | ||
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学 名 |
Rhynchium quinquecinctum fukaii Cameron | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
ハチ目ドロバチ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
三国町:三里浜(697),大野市:秋生(149),小浜市:西津(1045),高浜町:白浜(1140) | ||
選定理由 |
希少種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
体長20mm 前後,体は黒色だが,頭部,胸部の大部分,腹部各節の後縁,脚の大部分は赤褐色である.日本,朝鮮,シベリア東部,中国北部に分布し,わが国の南西諸島からは多くの亜種が知られている.日本では茨城,埼玉,神奈川,新潟,長野,福井,京都,和歌山,兵庫(淡路島),島根,山口,高知,長崎,鹿児島の諸県に分布するが,南方系のハチで北へ行くほど個体数は少なくなる.本県では高浜町,小浜市,三国町の海岸域と大野市真名川上流域から記録されている.本種は竹筒やコウチュウ類が作った坑道などの隙間を利用して,泥で子供部屋を作る.幼虫の餌としては,メイガの幼虫を狩り1 室に10 頭前後蓄える.坑道の入り口近くに必ず空室を1 〜3 個設けることが知られているが,生活史には未知な点が多く,今後の詳細な調査研究が必要である. | ||
保護の現状 と留意点 |
本種が採集された地域を調べると,海岸沿いから河川地の泥や粘土質の多い環境に沿って分布を広げているようである.しかしこれらの地域の環境の著しい変化で,本種の個体数は減少する一方である.海岸や河川域は本種をはじめ希少な生物の生息地であるから,これ以上の人為的な手入れを止めて,環境の保全を図りたいものである. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |