| |||
| |||
名 称 |
ウチダハラナガツチバチ | ||
---|---|---|---|
学 名 |
Campsomeris uchidai Betrem | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
ハチ目ツチバチ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
福井市:足羽山(590),大野市:嵐(117),南六呂師(184),高浜町:青葉山(1167) | ||
選定理由 |
希少種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
1941 年に,Betrem が日本産の雌の標本により記載した種である.国外では,台湾,朝鮮半島から記録されている.国内では,九州と本州の福井,埼玉,神奈川,三重,広島,高知など僅かな県でしか知られていない.生態もよく分かっていないが,他のハラナガツチバチと同様に,地中で植物の根を食害するコガネムシ類の幼虫(根きり虫)に外部寄生するものと思われる.県内では,大野市嵐,南六呂師高尾山,福井市足羽山,高浜町青葉山から採集されているに過ぎない.近似種にキンケハラナガツチバチがあり,それと混同されていることも考えられるが,キンケとの区別がはっきりした現在でも,キンケは各地に数多く見られるのに,本種はなかなか見つからない.やはり数少ない珍しい種である. | ||
保護の現状 と留意点 |
以前見つかった嵐,足羽山では,今回の調査で本種を確認することが出来なかったが,新たに大野市南六呂師の高尾山で記録された.本種が以前より激減したということはないようである.ハラナガツチバチは植物を食害するコガネムシ類の天敵として有益なハチである.自然の過激な破壊や殺虫剤の散布などは,本種の生存を脅かすだけではなく自然界のバランスを崩すものであるから,厳に慎まなければならない. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |