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名 称 |
オキナワシリアゲコバチ | ||
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学 名 |
Leucospis sinensis Walker | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
ハチ目シリアゲコバチ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
三国町:三里浜(737),福井市:高須山(740),大野市:亀山(258),菖蒲浜(233),堂本(232),和泉村:油坂峠(8),敦賀市:野坂山(869),色浜(861),高浜町:高浜(1139),音海(1156) | ||
選定理由 |
希少種 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
体長約10 o,和名のとおり雌は産卵管を背面に背負っている.近似種にシリアゲコバチがいるが,本種は体の黄紋の赤みが強く産卵管は短いので識別は容易である.シリアゲコバチ類は,オオハキリバチ,バラハキリバチ,シロオビツツハナバチなどの巣の外から,長い産卵管を挿入して繭の中に産卵する.ハキリバチ類の天敵で,ハキリバチ類が造巣している薪積みや材木置き場に多く見られる.本州,四国,九州,琉球,中国に分布する南方系の蜂である.県内の分布は,三国町,福井市,大野市,和泉村,敦賀市,高浜町である.8 月から9 月にかけて記録されているが,個体数は大変少ない.本県は日本海側における分布の北限と考えられる. | ||
保護の現状 と留意点 |
みどりのデータバンク調査では,三国町,福井市,大野市,和泉村,敦賀市,高浜町で記録されたが,今回の調査においては,大野市と敦賀市でそれぞれ1 雌が確認されただけである.本種の減少は,家庭における燃料革命が原因の一つである.薪はプロパンガスに代わり,山村でも薪積みは見られなくなってしまった.造巣基を失ったハキリバチ類は減少し,それに寄生するシリアゲコバチもまた姿を消した.保護対策としては,ハキリバチ類の営巣活動を助けるために,除草剤や農薬の散布を制限し,薪や材木などの置き場を作ることが必要である. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |