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名 称 |
シナノキチビタマムシ | ||
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学 名 |
Trachys auriflua Solsky | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
コウチュウ目タマムシ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
和泉村:油坂峠(8),大野市:下打波(56),経ヶ岳(136),勝山市:三頭山(182),河合(178),今立町:権現山(447),南越前町(旧今庄町):夜叉ヶ池(497) | ||
選定理由 |
希少種、分布限界種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
体長5mm 前後,大形の美しいチビタマムシ.頭と前胸は金色,鞘翅は赤銅色で,後方に不明瞭ながら白毛による強く湾曲した横帯を2 本持つ.ドウイロチビタマムシに似るが,体は大形で強壮である.本州に分布し,北陸を中心とした東日本の日本海側に特有といわれている.すなわち,多雪地帯のブナ林に特有といえる.海外でも朝鮮北部,中国北東部,シベリア東部に分布し,環日本海型分布と見られる.食草はオオバボダイジュとシナノキで,個体数は少ないが,発生木は安定している.高い梢のスイーピングで得られる.本県では勝山市,大野市,和泉村,今立町,今庄町で記録されており,記録地点は少なくない.ただし,採集できる木は固定されており,その木では毎年採集される. | ||
保護の現状 と留意点 |
みどりのデータバンク調査では,勝山市,大野市,和泉村,今立町,今庄町で記録され(福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会,1985 ),今回の調査では勝山市河合が追加された.食草のオオバボダイジュとシナノキはブナ林に点在しており,優勢な種ではないため,本種も優勢な種ではないと思われる.食草,本種ともに,一般に単純といわれるブナ林の多様性を示している.さらに本種は,日本の地理的位置を代表する種として重要であり,その分布西限に当たる本県は,非常に重要である.このような本種の分布を可能にする自然度の高いブナ林の保存に努めたい. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |