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名 称 |
ゲンゴロウ | ||
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学 名 |
Cybister japonicus Sharp | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
コウチュウ目ゲンゴロウ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
三国町:石丸(654),勝山市:赤尾(207),大野市:南六呂師(160),越前町(旧織田町):桜谷(823),武生市:白崎(674),敦賀市:樫曲(中池見)(805),小浜市:遠敷(1034) | ||
選定理由 |
希少種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
体長が40mm を超える大型のゲンゴロウで,背面の体色は緑色をおびた暗褐色.胸部と鞘翅の側縁部は黄色帯で縁どられる.♂の鞘翅は滑沢であるが,♀では細かい縮み皺状の縦溝を有する.北海道から九州にまで広く分布する.県内では,大野市,勝山市,織田町,武生市,敦賀市などで確認されている.確認された生息地は溜め池や敦賀市中池見のような水田沿いの水路の他,大型河川の下流域,山間部の砂防堰堤の中など止水域から緩やかな流水域までと,予想以上の適応性がある.今後の調査でさらに新たな生息地の発見が期待される. | ||
保護の現状 と留意点 |
かっては普通にみられたが,全国的に近年著しく減少している.福井県でも過去には各地に普通に生息していたが,やはり激減している.水田での農薬使用と水路のコンクリート護岸が要因であろう.県内においてゲンゴロウの保護や環境の保全を積極的に行った例はない.平野部や里山の小さな水路の多くは,コンクリートの護岸工事ですでに生息できる環境ではなくなっており,先ずこのような水路をメダカやゲンゴロウの棲める状況に変えて行かなくてはならない.それには水路の思い切った改良も必要である.幸いに県内には局所的であるが生息地が健在で,かっての生息状況に復活させることも夢ではなく,関係機関の今後の積極的な保護策に期待したい. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |