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名 称 |
キベリトウゴウカワゲラ | ||
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学 名 |
Togoperla limbata (Pictet) | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
カワゲラ目カワゲラ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
福井市:深谷(660,661),文殊山(593),一乗城山(442),大野市:平家平(268),敦賀市:樫曲(767),若狭町(旧三方町):串小川(953,963) | ||
選定理由 |
生態学的に貴重なもの | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
県内各地の低山地河川上流域で見られる大形カワゲラ類としては,カミムラカワゲラ,オオヤマカワゲラと並んで普通なものであり,河川およびその周辺生態系の重要な一員となっている.体長15 〜25mm ,前翅長17 〜27mm の体は全体的に黄褐色で,頭の中央部は黒い.暗色の前胸は中央に黄色の縦条がある.翅は前縁部が黄色.雄が腹部を振動させて葉や小枝をたたく音は,トントントトトトゥルルルルと聞こえる,徐々に速さを増す連続音で,キツツキ類のドラミングの音に似ている.兵庫県(氷ノ山)と京都府に分布が知られていた(Kawai ,1967 ).1985 年の福井県昆虫目録にこのカワゲラの記録はないが,その後,水生昆虫調査により,美浜町(前田,1985 )と三方町(小杉・森本,1987 )でややまれな種として記録された.しかし今回の成虫採集による調査では,嶺南嶺北各地に普通に分布することが知られた. | ||
保護の現状 と留意点 |
普通種であり,種の存続が危ぶまれる状況にはないが,オオヤマカワゲラと同じく,河川上流域,渓流域の清らかな流れの中で幼虫が育つものであり,そのような地域の自然環境の破壊は,地域個体群に大きな悪影響を与えることになると考えられる. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |